映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。東京都は今週末戒厳令ですね。
さて、今日から2日間不思議な体験をする姉妹の物語を紹介します。

カラヴァル(Caraval) 深紅色の少女
Caraval
ステファニー・ガーバー
キノブックス

冒頭はカラヴァルのマスター、レジェンドに宛てて「島に来てカラヴァルを開いて欲しい」と懇願する手紙。書き手は総督の長女スカーレット。延々と5日間にわたって開催されるイヴェント・カラヴァルはレジェンドの島で開かれる。誰でも行けるわけではなく、招待状がないと行かれない。「妹が見たがっている」という理由はいつしか「自分も望んでいた」という文面に変わるが、一向に返事がない。そしていよいよ「自分が結婚するからもうカラヴァルへは行けない」と書いた時に招待状がやって来る。うーん何というタイミング！掴みは十分。

　さて、これでも優等生タイプのスカーレットはカーニヴァルが開催される島に行くのをためらうが、そんな彼女の背を押すのは一つ違いの奔放な妹テラことドナテラ。まず妹を紹介するのに容姿より何より“奔放な”と出てくるのだからよほど読者に印象付けたいに違いない。妹につきまとう野性味のある船乗りジュリアンと二人きりになったスカーレットは、彼と一緒にカラヴァルに参加し願いをかなえてもらおうとする。

　TLを見ていると「おじさんにはちょっとついていけない」というコメント多数。例えばこんな所かな？
「ジュリアンは星空のよう。永遠の黒を背景に星座がきらめいていて、いつもわたしをしっかりと導いてくれる。」
まさに漫画の主人公ですな。

　他に「この中で起きていることは全てゲーム」という定則のもと、後半かなりご都合主義的に物語が進む所はある。だがいつも自分を抑えてきたスカーレットが恋を知り、カラヴァルで試されることで本当の自分を発見する過程はティーンズの心をつかみそうだ。

　母の失踪の謎、脇役だった妹に最後に接近した相手の正体など次作への伏線を残しつつ幕。

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