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みなさん、こんばんは。ヘンリー王子が皇室離脱しましたね。

今日から4日間高慢と偏見シリーズを紹介します。

高慢と偏見 上
Pride and Prejudice
ジェーン・オースティン
ちくま文庫

　才気煥発なベネット家の次女エリザベスと、大地主のダーシーは最悪の出会いをする。エリザベスのことを「まあまあだけど、あえて踊りたいほどの美人じゃないね」と言ったのを本人に聞かれてしまったのだ。エリザベスの姉ジェインは同じく富裕な独身のピングリーといいムードになるが、ここでもダーシーが立ちはだかる。あからさまに「うちの娘は美人で気立てがよくて金持ちと結婚するのよ」アピールを押し出すベネット夫人を見て、「こんな家に親友がつかまえられたらえらいこっちゃ！」とわざわざ引き離す策を立てる。二重三重にエリザベスに嫌われる事をしておきながら、なぜかダーシーは彼女の美しい瞳から目が離せなくなる。

　BBCでコリン・ファースがダーシーを演じた時には一大ブームを巻き起こした、いまさら粗筋の説明の必要もないほど知られている作品。ここからは「結局結ばれるんでしょあんた達」と思われながらすれ違いを繰り返すダーシーとエリザベスの恋路が始まる。

　確かにベネット家ははちゃめちゃだ。父親なんぞはどこか物事を離れてみる癖がついているようだが、ベネット夫人は酷い。確かにこんな姑は願い下げだ。ジェインをピングリーとくっつけるために、雨の降りそうな日に彼女を馬で送り出す。案の定酷い風邪をひいて帰れなくなると「そのまま滞在してピングリーさんとくっついちゃいなさい」って怖いよ！昔の風邪は馬鹿にできないし、さっさと肺炎になるんだよ！そこまでして娘を嫁がせたいのか！いくらオースティンの『分別と多感』やドラマ『ダウントン・アビー』にも登場する限嗣相続(男性)故の財産を持てない女性の悲劇を切実に感じているといってもね。おとーさん、あなたはおかーさんのどこが良かったんですか！?

　2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。

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