映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。ついに出ましたね緊急事態宣言。
今日は下巻を紹介します。

高慢と偏見下
Pride and Prejudice
ジェーン・オースティン
ちくま文庫

ダーシーのプロポーズは確かに酷かった。
「ぼくはさっき、身分違いの結婚だから、なかなかプロポーズに踏み切れなかったと、正直に告白してあなたのプライドを傷つけたけど、それがなかったら、あなたの返事も変わっていたかもしれない。ぼくがもっとずるくて、身分違いのことで悩んだことは隠しておけばよかったのかもしれない。純粋にあなたを好きになって、どうしてもあなたと結婚したいのだと、そう言えばよかったのかもしれない

ほんとだよそこまでわかってるならなぜ狡さを選ばないんだダーシー。嘘をつくのは嫌なんだなんて青い事言ってるんじゃないよもう。いやいや、物語のヒーローはやはり公明正大で不器用でなくてはならないのだ。そしてヒロインはといえば、ひたすら猛省中。

「ほんとに情けない！自分は人を見る目は確かだと得意になっていた。自分は頭がいいと得意になっていた。人を疑わないジェインのやさしい心をばかにして、自分はなんでも人を疑って得意になっていた。それなのに、あのふたりのことは、まったくわかっていなかったのだ。ほんとに穴があったら入りたい！でもこれは当然の報いだ。たとえ恋をしていても、こんなに盲目にはなれないだろうが、私が盲目になったのは恋のためではなく、虚栄心のためなのだ。ウィッカム氏に好意をもたえれてうれしくなって、ダーシー氏に虫されてカチンときて、ふたりのことでは、最初から無知と偏見にとらわれて、すっかり理性を失っていたのだ。今の今まで、私は自分のことがまったくわかっていなかったのだ」


　こちらもよくわかっていらっしゃる。さあ素直になったところで、ゴールインだ！と行きたいところだが、更にもう一波乱起こさないと二人の間の壁は崩れないのですな、厄介なことに。ベネット夫人の喜び方が予想通りで「結局彼女の目論見通りか」と釈然としないが、まあいいだろう恋人たちが幸せならば。

2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。

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