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カテゴリ:海外のミステリー&ファンタジー小説
みなさん、こんばんは。ベルリン映画祭で黒沢清監督の『スパイの妻』が銀獅子賞を取ったとか。すごいですね。
今日はミステリを紹介します。 悪の猿 The Fourth Monkey J・D・バーカー 訳富永和子 ハーパーBOOKS シカゴを震撼させる連続殺人犯“四猿”。「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえ被害者の身体の部位を家族に送りつけてから殺す手口で、長年捜査を進める刑事ポーターも未だその尻尾を掴めずにいた。だが事態は急変する。四猿と思しき男が車に轢かれ死んだのだ。しかも防犯カメラにより、ただの事故ではなく自殺と判明。所持品には四猿の日記が。日記を読み始めたポーターは、新たな歪んだゲームに呑まれていく。一方新たな犠牲者の耳が送りつけられて来る。 日光東照宮をはじめとして様々な所に三猿があるため「見ざる 聞かざる 言わざる」は日本産と思っている読者もいるのではないだろうか。実はアメリカやヨーロッパ、アフリカにも似たような伝承はある。そして日本の「見ざる 聞かざる 言わざる」が「都合の悪いことは見ないし聞かないし言わない」という長いものには巻かれろ的な処世訓であるのに対して、英語版では「See No Evil,Hear No Evil,Speak No Evil」という悪事は決して行うなかれという厳しい内容になっている。そして本当は三猿ではなく四猿で、もう一つ「悪い事はするな」が加わる。 四猿を名乗るにしては残虐な行為を繰り返す犯人だが、実は狙われる相手には殺される相手の家族が必ず悪事に手を染めているという共通項がある。こう考えると義賊のようだが、だからといって私的制裁を勝手放題にやっていいわけはない。 とはいえ、冒頭で犯人が死んだのだから、四猿による犯罪はこれからは行われない。ご丁寧にも犯人は日記を残してくれているので、ただ物語は犯人の犯行に至る―大抵は不幸な家庭環境―背景を辿り、囚われている被害者を発見すればいい。何て親切な。しかし山も谷もない。 …と思っていたら思いっきり足許を掬われる。歩いていた道が歪み出し、周囲の風景も揺らめき出す。刑事たちが捜査する【現在】と犯人の日記の【過去】パートが交錯しながら進むが、特に後半日記のボリュームが少なくなるにつれて切り返しが頻繁になり、まさに映画のカットバック。刑事たちの捜査手法はジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムがお手本。 自信家で頭が良い犯人がお気に入りの刑事をやたら挑発する構図は英国探偵シャーロック・ホームズとモリアーティのそれをなぞるようだ。続編も既に刊行されているが、四猿を捕まえるのはお気に入りの刑事なのか、それともこれから登場する別の人物なのか。更に第三の選択として四猿が探している相手からあっさり返り討ちを食らうという展開も。 本文中には日本の三猿についての言及あり。 悪の猿 (ハーパーBOOKS 94) [ J・D・バーカー ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
October 20, 2020 12:00:20 AM
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