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January 13, 2021
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みなさん、こんばんは。
大相撲貴景勝がぴりっとしませんね。
さて今日はファンタジー小説を紹介します。

銀をつむぐ者 上 氷の王国と魔法の銀
Spinning Silver
ナオミ・ノヴィク
訳那波かおり
静山社

ドイツのグリム童話『ルンペルシュティルツヒェン』では、貧しい粉引きが、王に「うちの娘は藁を紡いで金に変えることが出来る」と嘘をつく。王は娘を王妃にすることを条件に藁を金に変えるように迫り、塔の上に糸車と藁とともに娘を閉じ込める。三日後の朝までに金が紡げないと彼女は殺されてしまう。娘が泣いていると小人が現れ、最初の晩はネックレスと引き換えに金を紡いでやろうと迫る。次の晩は、指輪と引き換えに紡いでやろうと迫る。いよいよ処刑が迫る最後の晩、小人は最初に生まれる子供と引き換えに藁を金に変えると迫り、ついに娘は折れる。

 藁を金に紡ぐ約束が果たせ、王妃になった娘が産褥の床についていると、小人が赤ん坊を奪いにやってくる。王妃の懇願を受けた小人は「三日後までに自分の名前を当てられたら子供を連れて行かない」と約束する。王妃は国中の名前を集めさせるが小人の名前は見つからない。困っていると、王が森で奇妙な歌を歌う小人を見たと語る。「今日はパン焼き 明日はビール作り 明後日は女王の子を迎えに 俺様の名前がルンペルシュティルツヒェンだとは うまいことに誰もご存知ない」。三日たって子供を連れ去りにやってきた小人は王妃に名前を言い当てられ激昂し「お前は悪魔から聞いたな!」と地団駄を踏み、逆上の余り自分で自分を引き裂いてしまう。
 
 本編はこの物語がベースになっている。藁から金ではなく、「魔法のように金を生み出す娘」という評判が広がり、「銀貨を金貨に変える」事を命じられるのは、ユダヤ人の娘ミリエム。命じるのはスターリクの国王だが、そもそもスターリクという国が秘密めいている。ミリエムたちが暮らしている場所には領主がいるのに、スターリクはその国の統治とは関わりがない。その国に行けるのは突然道が現れた時だけで、“行く”よりも男達が“やって来る“頻度が高い。男達が何をするかと言うと、略奪である。三度銀貨を金貨に変えたミリエムは王妃に迎えられるが、王は自分の名前を言おうとしない。この点がルンペルシュティルツヒェンの名前当ての件と合致する。

 自らを“あたし”と呼ぶユダヤ人のミリエム、自らを“あたい”と呼ぶワンダ、自らを“わたし”と呼ぶイリーナ。自分の呼び方がそれぞれ身分を指す。本編は複数の語り手による一人称視点の物語である。公爵令嬢のイリーナは皇帝と結婚するが、毎日彼に三つ質問が出来る。この件もルンペルシュティルツヒェンの“名前候補を3つ言っていい”とされた件と合致する。当初ミリエムと接点のあったワンダがある事情で村を離れ、一方でミリエムとイリーナは意外な場所で出会う。男性主人公よりも三人のヒロインが逞しい。



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最終更新日  January 13, 2021 12:00:20 AM
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