映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。緊急事態宣言、首都圏以外は今日で解除するようですね。
佐藤賢一さんが小説にも書いたガリアの英雄の物語の映画化作品を紹介します。

グレート・ウォーリアーズ
VERCINGETORIX/DRUIDS

出演
クリストファー・ランバート　マックス・フォン・シドー　クラウス・マリア・ブランダウアー

​　紀元前60年代ガリア地方。幼きウェルキンゲトリクスは謀略により父を失う。復讐を誓う彼は、やがて勇敢で知性溢れる若者へと成長すると、みごと父の仇を討ち復讐を果たす。この時ガリアはジュリアス・シーザー（ユリウス・カエサル）率いるローマ軍の侵攻に苦しんでいた。そんな中、ウェルキンゲトリクスは反ローマを掲げて諸部族を統一、ガリアの若き王に君臨し自ら先頭に立って勇猛に闘いシーザーのガリア征服に抵抗するのだった…。

　佐藤賢一さんの小説「カエサルを撃て」で描かれたガリアの英雄ヴェルチンゲトリクスとユリウス・カエサルの攻防の映画化。映画オリジナルとして、ヴェルチンゲトリクスの父の死にもカエサルが関わっていた設定になっている。ガリア平定を目指すカエサルと民族統一を目指すヴェルチンゲトリクスが当初はお互いに意気投合するという設定も佐藤作品とは異なる。しかしやがて二人の道は分かれる。カエサルの求めるものはローマ帝国によるガリア平定で、ヴェルチンゲトリクスの望むものはガリア人によるガリア平定だったから。

　とはいっても、カエサルのもと統制のとれたローマ軍に対して、ヴェルチンゲトリクスの軍はいわゆる寄せ集め。戦略などというものはなく、だれかが抜け駆けして戦笛を吹けば我も我もと剣を取る。頭として鎮座しているヴェルチンゲトリクスの年齢が原因というより、自由闊達なガリアはゲリラ戦法は得意でも、しっかりした戦略とは縁がなかったことが敗因だろう。

　映画はヴェルチンゲトリクスの降伏で終わり「6年の虜囚生活の末に処刑」というテロップで最期が語られる。抵抗しようのない敵に対しては厳しい処分だが、それだけカエサルが彼を恐れていたということか。


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