【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

カレンダー

コメント新着

お気に入りブログ

ラック ~幸運をさが… New! ジャスティン・ヒーハーフーさん

超絶多忙なので生存… 天野北斗さん

台風つづく ちーこ♪3510さん

松河屋老舗☆ fujiうさぎ=^・^=さん

憂きも一時 小烏丸の”てる”さん

プロフィール

hoshiochi

hoshiochi

キーワードサーチ

▼キーワード検索

全て | 料理&お菓子&旅&演劇&その他2 | フランス映画 | 韓国ドラマ・赤と黒(ナップンナムジャ) | その他の地域の映画&ドラマ | アメリカ映画 | 韓国映画 | 真田広之 | 韓国ドラマ | アメリカドラマ | その他のジャンルの日本の小説 | 日本のミステリー小説 | イギリスドラマ | よしながふみ漫画&ドラマ&映画大奥 | 漫画・アニメ | 日本ドラマ | 中国&台湾映画 | 日本の作家が書いた歴史小説 | 海外のノンフィクション・エッセイ・その他のジャンル | 東欧・ロシア映画 | イギリス&アイルランド映画 | オランダ映画&オランダドラマ | 北欧映画 | その他のジャンルの海外小説 | 日本の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説 | 日本作家によるノンフィクション&エッセイ・その他のジャンル | 日本映画 | 海外の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説 | カナダの映画&ドラマ | ドイツ映画&ドイツドラマ | 日本のファンタジー小説 | 海外のミステリー&ファンタジー小説 | 堺雅人 | 日本ドラマ:歴史ドラマ&時代劇 | 三浦しをん:まほろ駅前シリーズ | 山田風太郎 | 香川照之 | 松山ケンイチ | 海外の作家が書いた歴史小説 | ジェイク・ギレンホール | イギリスドラマ:SHERLOCK | 塩野七生 | 吉田鋼太郎 | イタリア映画&イタリアドラマ | ローズマリー・サトクリフ | 大杉蓮 | ベネディクト・カンバーバッチ | インド映画 | 長谷川博己 | 内野聖陽 | 林遣都 | ムロツヨシ | ジョシュ・オコナ― | 井浦新 | 菅田将暉 | ディーン・フジオカ | 台湾ドラマ&中国ドラマ
April 6, 2021
XML
みなさん、こんばんは。河合議員がやっと議員辞職しましたね。しぶとい。

今日はネレ・ノイハウスの人気ミステリシリーズ最新刊を紹介します。

森の中に埋めた
Im Wald
ネレ・ノイハウス
創元推理文庫

プロローグの日付は1972年8月31日。ある意図を持って若者を迎え入れた“あたし”の心情描写だ。もちろん“あたし”が誰かはすぐには明かされず、彼女の目的が達せられた所でフェードアウト。

 次に登場する日付は2014年10月7日、恋人のために薬物依存治療中の若者が登場。但しこちらも簡単に名前は明かされない。ヒントは彼の恋人の名前だ。“あたし”との関係はまだ明かされない。

 三番目に登場する日付は2014年10月9日。ここでようやく主役の一人、オリヴァーがキャンピングトレーラーの火災を目撃した女性と共に登場。但し、両者は離れた場所にいる。ここからやっと“現代の事件パート”に入って来る。複数視点はその後も登場し、次第に繋がってゆく重層構造になっている。

 
「この仕事はずっと前から金を稼ぐだけの手段ではなくなっていた。オリヴァーは身も心も捜査官だ。州刑事局や警察本部で出世に躍起になる気は毛頭なかった。だがこの数年、なにかが変わった。以前は事件と難なく距離を置けたが、突然激しく心を揺さぶられ、気持ちが切り替えられなくなるようになったのだ。勤務を終えたあとも仕事を忘れられないことが度重なった。事件がどこまでもついてまわる。警官になったのは、正義を信じていたからだ。この世にはルールが存在し、善悪の違いがあると思っていた。その信念が失われてしまったのだ。これまでは狩りをする喜びが味わえた。充実感があり、彼を駆り立ててきた。それが感じられなくなった。人にだまされ、振りまわされることにうんざりしたのだ。なにか隠している奴を相手に、気の重いはてしない時間をすごすなんて人生の無駄じゃないか。逮捕に必要な状況証拠や物的証拠を集めても、知恵のまわり弁護士があらわれて、無期懲役を十五年の保安拘禁や精神科病院送りにしてしまう。そしてそのうち犯人は自由の身になる。だが被害者は生き返らない。付随する損害や遺族が抱えるトラウマなど、法定や鑑定人や検察官にはどうでもいいことらしい。オリヴァーが正義という言葉で理解していることとは似て非なるものだ。」

いやそんなに冷静でしたっけあなた?というツッコミはひとまずおいといて
これまでの事件において上記のような感想を抱いたオリヴァーは、長期休暇(Sabbatical)を取る予定になっている。次作があるらしいのでオリヴァーが長期休暇の後リタイアするかは不明だが、まるでそうなってもいいかのように、今回は彼のサービス巻と言ってよい。関係者が全員顔見知りの事件が起きたオリヴァーは
「いつもより激しく心がふたつに引き裂かれるのを感じた。一方では警官だ。私情をまじえず、冷静に観察し、情報と事実のピースを集めてパズルを解く。その一方でオリヴァー・フォン・ボーデンシュタインというひとりの人間でもある。情にほだされ、怒りにふるえ、自分がしなければならないことが必要なこと、正しいことなのか疑っている。普段ならこのふたつの顔を難なく使いこなせるのだが、今回は異なるふたつの人格のように背を向け合ってしまった。」

と“公僕たる自分”と“友人としての自分”の狭間で大いに心を揺さぶられながら、事件解決に乗り出す。

 当初違いすぎる相手に対して反発していたピアとオリヴァーの仲も、今ではぴったり合っている。だからピアは、彼が長期休暇を申し出た事で自身が昇進するかもしれない事よりも、現場を離れることが寂しくて仕方がない心境になっている。変われば変わるものだ。また、これまで数々の女性とつきあってもうまくいかなかった理由(単に不器用&女運の悪さだけじゃなかった!)と思われる過去の出来事も登場。トラウマを解き放つことで彼の良さが初めて皆に認知されるという嬉しいおまけもついて来る。更に、長年シリーズを楽しんできた読者には、ピアの昇進が我が事のように思われるのではないか。おめでとう、ピア!


森の中に埋めた (創元推理文庫) [ ネレ・ノイハウス ]​​楽天ブックス





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  April 6, 2021 12:00:20 AM
コメント(0) | コメントを書く
[海外のミステリー&ファンタジー小説] カテゴリの最新記事


PR


© Rakuten Group, Inc.