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みなさんこんばんは。日米首脳会談でバイデンさんが全然オリンピックに触れなかったのって
おかしいですよね？

今日もバーナード・マラマッド作品を紹介します。

喋る馬(柴田元幸翻訳叢書—バーナード・マラマッド)
Selected and Translaged by Shibata Motoyuki
バーナード・マラマッド
スイッチパブリッシング

　靴屋のフェルドは娘のミリアムと大学生マックスを付き合わせようと画策する。ところが気が利いてよく働いてくれた使用人のソーベルが怒って店を出ていってしまう。仕事が立ち行かなくなったフェルドはミリアムの勧めもあってソーベルを訪ねるが…娘に自分達よりいい暮らしをさせたいと願う父親、その意に反する娘の相手となる人物への屈託などストーリーに『アシスタント(店員)』との共通点が多い「最初の七年The First Seven Years」
　15年前に金を貸して以来疎遠になっていたソボツキーが、パン屋を営むリーブを訪ねてきた。妻の入院のために金が必要だと言うが、リーヴの後妻ベッシーがいい顔をしない。リーヴはGottlieb＝Beloved of Godの意味だ。貧しい暮らしを送ってきた彼がある日涙をパンに入れた所、涙の塩味の利いたパンで店が繁盛し始めたというエピソードは、まさに名前を体現したかのような人生だ。真面目に生きる者は救われる。さあこれで借金の話は解決かと思いきや、両者の大暴露大会が始まってしまう。「金の無心The Loan」
　ある時話す鳥がやってきて自らの事をユダヤ鳥だと言い出す。ユダヤ迫害者のみならず、鷲、鷹、禿鷹、鴉からも逃げなければならないというシュヴァルツと名乗るユダヤ鳥を、妻と息子のためにひとまずは迎え入れたコーエンは、一向に出て行こうとしないシュヴァルツに業を煮やし、遂に…「臭い」と言われ徐々に住環境が悪くなってゆく中でも必死に生きようともがくユダヤ鳥が誰を指しているかは明確な「ユダヤ鳥The Jewbird」
　仕立屋のマニシェヴィッチは火事で店をなくし、二人の子供も失い、妻ファニーも医者から「永くない」と言われる。そんな時彼の前に天使と名乗るレヴィーンが現れる。しかし彼は黒人でハーレムに住むというのだ。信じる気になったら来いと言われたマニシェヴィッチだったが…「天使レヴィーンAngel Levine」
真面目に、まっとうに生きていても、人は救えず、救われないとことん落ち込む話と、「信じる者は救われる」というストレートなテーマを訴えた作品の両極端がある。

他
「手紙The Letter」「ドイツ難民The German Refugee」「夏の読書A Summer’s Reading」「悼む人たちThe Mourners」「喋る馬Talking Horse」「最後のモヒカン族The Last Mohican」 「白痴が先Idiots First」全11編収録。短編集『魔法の樽』と重複収録の短編あり。

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