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カテゴリ:日本のファンタジー小説
みなさん、こんばんは。
ミャンマーで日本人ジャーナリストが拘束されていますね。 今日は乾石智子さんのファンタジー小説を紹介します。 イスランの白琥珀 乾石智子 東京創元社 《オーリエラントシリーズ》では西のコンスル帝国がメインパートの舞台だった。今回は、《紐結びの魔道師シリーズ》でおっそろしい魔道師を送り込む悪役パートを担い、他シリーズでもサイドストーリーとして登場していた東のイスリル帝国が物語の舞台になる。 イスリル帝国は優れた魔道師にして国母イスランとその子供達により統治されていた。イスランに大魔道師になると見込まれたヴュルナイは、軍を率いてコンスル軍を相手に幾多の戦いを勝利に導いた。ここまでなら“めでたしめでたし”で終わる。しかし読者はオーヴァイディンと名前を変えて生きるヴュルナイの変わり果てた姿を冒頭で見せられる。落差が起こった所以を、一代の名君のもとで栄えていた【過去】と、暗君によって治められ賄賂が横行し政治機構が機能していない【現在】の、二つの時系列を交錯させながら語る、オーソドックスなスタイルが取られている。 大魔道師の挫折と再生が本編のテーマだ。能力としては過去においてピークに達しているので、メインは精神の成長になる。そうはいっても、ビルドゥングスロマンというには、主人公が年を取りすぎている。魔道師なので長生きであり、見た目は中年でも言うを憚られる年齢である。いい年した男がうじうじっていうのもね…という不満は、乾石作品の特徴である、竹を割ったような性格ではっきりしている女性キャラクターで相殺される。主人公ヴュルナイが過去に囚われてうじうじするのはストーリ―上必要な過程なので仕方ないが、その分無実の罪で捕らえられた若い女族長ハルファリラや宮崎駿アニメに登場しそうな双子の魔女など、自らに課せられた運命を受け容れていく女性達の強さが際立つ。 さて彼等と相対する悪役なのだが、悪役としての記号的な役割に留まっている。深みを持たせようとしたのかもしれないが、過去の人物がとってつけたように出てくるのも違和感があった。そもそも主人公が最強の魔道師なので、敵がどれほど凄い技を持っていても、主人公が勝つ結末が見えてしまうから弱い印象なのかもしれない。 「コンスルとイスランって何?」と思った人は、どれでもいいので本を開いてみると、地図と年表が載っている。既刊書がどの時代の事を書いているかも書かれていて、わかりやすい。 イスランの白琥珀 [ 乾石 智子 ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 1, 2021 12:00:22 AM
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