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June 1, 2021
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みなさん、こんばんは。聖火マラソンで結構陽性者が出てるそうですね。
さて、今日はイタリアのミステリを紹介します。

七つの墓碑 (ハヤカワ文庫 NV)
La Settima Lapide
イーゴル・デ・アミーチス

ナポリ近郊の墓地で惨殺死体が発見された。犠牲者はカモッラ・ファミリーのボス、「元帥(マレシャッロ)」ことヴィットリアーノ・エスポージト。その名が刻まれた墓碑の前に捨てられていたのだ。だが、墓碑はひとつではなかった。ヴィットリアーノ以外のものは名前と生年月日のみで、命日は記載されていない。全部で七つの墓碑が、これからの殺害を予告するかのように残されていた。警察の懸命の捜査にもかかわらず、犯人の魔手は次なる犠牲者へと忍び寄る。そのころ、七番目の墓碑に名を刻まれた男、「突撃砲(テイラドリット)」ことミケーレが二十年間の服役生活を終え、刑務所を出所する。

 イタリア語で復讐はヴェンデッタと言う。いかにも粘っこい血液が滴りそうな語感だ。本編はずばりヴェンデッタの物語だ。墓堀男と名乗る謎の人物が、一人を殺して早々にあと六人の死亡をも予告する。ただ殺したいだけならば、わざわざ宣言する必要はない。名指しされた人物の中にはマフィアの実力者もいる。成功させたいならば宣言しない方が実現しやすい。他国に逃げられてしまったらどうするのか。それともやり遂げる相当の自信があるのか。その人物とは誰なのか。

 事件となれば活躍するのが捜査陣だが、こちらはあまり当てにならない。マフィアが社会の中に存在するのが当たり前という世界で厳しい追及は出来ず、常に後追いになったり、悪くすれば刑事との癒着もある。そんな中で一人気炎を吐く刑事がいた。彼の苦闘は実るのか。

 墓堀男がミケーレでない事は確かだ。最初の犠牲者が出た時、彼は刑務所にいた。ところがなぜか間もなく釈放される。彼は刑務所内で或る事実を知り、こちらもヴェンデッタに走る。勿論それを知った相手も返り討ちに走る。各章の前にはミケーレが影響を受けた文学作品からの引用が挿入される。ただのやくざ者が読書と獄中での体験を経て、最強の男として現れる敵を倒していく一連の彼の行動は、獄中で読んだ作品として登場する『モンテ・クリスト伯』に似ている。あまりにも彼の主役感が強く、墓堀男は彼のフェイクではないかとも感じた。しかし過去を回想するシークエンスで、彼もまたヴェンデッタされる側にあることがわかる。

 二つのヴェンデッタが絡み合いながら進行し、クライマックスへ。ヴェンデッタの名にふさわしく血が滴り迸る。映像化したら映えそうだが残酷描写があるのでどうだろう。韓国映画もかなり容赦ない“身体器官ぶった切り”シーンが出てくるが、マカロニ・ウェスタンの系譜を汲むイタリア・ミステリならタメを張れるのでは。


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最終更新日  June 1, 2021 12:00:20 AM
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