映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。バッハ会長の広島訪問に反対の声があがりましたね。来日以来話題が絶えません。
今日から2日間ジェシー・ジェームズとその兄弟の映画を紹介します。

地獄への道
JESSE JAMES

出演
タイロン・パワー　ヘンリ―・フォンダ　ジョン・キャラダイン　ランドルフ・スコット
ジェーン・ダーウェル

監督
ヘンリー・キング

脚本
ナナリィ・ジョンスン

　南北戦争後、悪徳鉄道会社に土地を奪われ、それがもとで母を亡くしたフランクとジェシーのジェームズ兄弟は復讐を誓う。強盗団を組織して鉄道会社の列車を襲った彼らはお尋ね者となり、悪名をとどろかせていく。

　アメリカ西部開拓時代の伝説的アウトロー、ジェシー・ジェームズ。『ジェシー・ジェームズの暗殺』でブラッド・ピットも演じたことのあり西部の有名人だ。義賊かと言われると頷けない。1866年2月13日に、アメリカでジェシー・ジェイムズが世界初の銀行強盗に成功したことから、2月13日は「銀行強盗の日」となっている(なんだその日は)。ただ南北戦争が終わり、ジェシーが負けた南軍側の人々に優しかったことから、彼等の活躍初期は住民の支援も得られたそうだ。彼等にしてみれば、敗北で貧しくなった南部の土地を安く買いたたき、家から追い出す銀行は北部の象徴だったわけだ。但し殺人も増えていったことから、次第に住民からの共感は得られにくくなった。

　本編では彼等の個人的な銀行への恨みが更に被さってゆく。土地を安く買いに来た銀行の手先が、なかなかうんと言わない兄弟たちの家に火をかけ、それがもとでもともと心臓の弱かったジェシー達の母を驚かせ、ショックで死なせてしまったのだ。何だか現代社会でも起こっている高齢者を狙った阿漕な事件のようだ。

　弟ジェシーを演じたのがタイロン・パワー、兄フランクを演じたのがヘンリ―・フォンダ。実物のジェシーはひょろっとしていて、タイロン・パワーではやや線が太い。ただ映画としては兄弟で陰と陽、光と影をつけたかったのだろう。人には好かれるが、短絡的に行動するジェシーと、やはり兄らしく深謀遠慮のフランク。もちろんジェシーを裏切る仲間も酷いが、フランクならばああいう死に方はしなかったのでは。続編『地獄への逆襲』はこの映画のラストシーンから始まる。


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