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カテゴリ:海外のミステリー&ファンタジー小説
みなさんこんばんは。みなさんあけましておめでとうございます。
今日から2日間ボストン・テラン作品を紹介します。 ひとり旅立つ少年よ A Child Went Forth ボストン・テラン 文春文庫 チャーリーは12歳、“少年”と訳すのが少々難しい年齢だ。ましてや彼は年齢よりもだいぶ大人びている。大人の事情で、無理に大人にさせられてしまった大人子どもだ。彼の父親ザカリアは詐欺師で、奴隷解放運動のための資金だと偽って、教会から大金を巻き上げた。金は精神病院にいる母親と一緒に暮らすためと言われて、チャーリーも片棒を担いだ。確かに、単身よりも子供とセットの父親の方が信頼を得やすい。 ところが蛇の道は蛇、あっけなくザカリアは悪者に刺され、大金はチャーリーに託された。そして訪ねた母親は息子の事をわかっていないほど重症だった。父親は母親の状態について息子にも隠していたのだ。序盤で頼れる両親を失ったに等しいチャーリーは、理由を話して大人に託しても良いのに、何と父の代わりに大金を奴隷解放活動家の元に届けようとする。『母を訪ねて三千里』は、少なくとも目的地に母がいると思えたから頑張れた。しかしチャーリーが訪ねていくのは、今まで出会った事がない赤の他人だ。また、正直に事情を告白しなければ大金を受け取ってもらえないが、詐欺師だとわかれば自分はどうなるか。 逡巡はしても打算はせず、チャーリーは奴隷制度に揺れるアメリカを旅する。時に詐欺師の腕を生かして乗り切り、時に正直に話して助けを得る。多くの人間に接して人を見る目だけはできたのだ。それでも少年故の悲しさ、彼を手玉に取る大人もいる。更に父を殺した悪者が、確実に彼の後を追ってくる。“前門の虎、後門の狼”状態で、チャーリーは様々な人物と出会い、成長していく。 ボストン・テラン作品の特徴を挙げるならば“ひたむき”“愚直”である。人生勝ち組・負け組で言えば圧倒的後者が主人公になる。しかし、世間では負け組と見做される彼等がひたむきに頑張る姿が、いつしか読者の胸を打ち、共感を呼ぶ。本編もその例にもれない。 ひとり旅立つ少年よ (文春文庫) [ ボストン・テラン ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 1, 2022 12:00:32 AM
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