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カテゴリ:海外のミステリー&ファンタジー小説
みなさん、こんばんは。映画『シン・仮面ライダー』の脚本・監督には、総監督を務めた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が興行収入102.8億円を記録する大ヒットを記録したことも記憶に新しい庵野秀明さんがなるそうですね。
今日からアーシュラ・K.ル=グウィンの西のはての年代記シリーズを3日間紹介します。 ギフト (西のはての年代記 (1)) The Chronicles of the Western Shore“Gifts” アーシュラ・K.ル=グウィン 河出書房新社 書籍の帯にもあるように大ヒットシリーズ『ゲド戦記』完結後38年に、ル=グウィンが始めた新シリーズの第一作。 本作は全てが大人になった主人公オレックの回想であり、いわば話中話形式である。旅人エモンに対して、西の果ての高地の領主がどのように領民を支配してきたかをカスプロマントの領主カノックの息子オレックが話すスタイルで、物語世界が読者に向けて紹介される。この時オレックは視覚を奪われた16歳の少年で、傍には不愛想な少女グライがいる。ところで、“視覚を奪われた”は正確ではない。彼は自ら目隠しをしているのだ。ちなみにこの“自ら目隠し”が第一のフックである。 高地では牛を飼っているので、狩猟ではなく牧畜も含めた農業も行われているとみられる。物々交換はあくまで統治者たる領主が行うのみで、商人の姿はない。ギフトとはオレック言うところの「領土を護り、血筋を純粋に保つための力」である。よってギフトを持つ=為政者の地位に就くことが約束されている。オレックは“もどし”というギフトの持ち主カノックの息子であるため、周囲からは当然ギフトを持っていると思われている。但し母親は高地の人々が蔑む低地出身で、ギフトを持っていない。なかなか能力の顕現がないため焦るオレックだったが、遂にその日がやってくる。 ギフトを持つ者には当然対価も生じる。領民への責任であり、領土を護るためには戦の先頭に立ち相手を倒さなければならない。ところが“もどし”は相手を姿なきまでに叩き壊す能力であり、優しい性格のオレックは乗り気ではなかった。また、制御できないギフトの例としてオレックの祖先の話『盲目のカッダード』が出てくるが、必ずしも自分が力を制御できるわけではない。“もどし”の力が最強であったカッダードは周囲に恐れられていたが、ある日怒りに任せてギフトを使い、はずみで妻子を殺し、悔いて自ら盲目となった過去がある。ここで読者は、冒頭で“自ら目隠しをしたオレック”との共通性に気づくだろう。 一度使えば恐ろしい力を発揮するのでむやみに使わず、ただ持っていることで他者への抑止力となるギフトは、現代の核のメタファーでもある。他には、他者が期待する能力=ギフトと自らが持ちたい能力との対立構造は、若者が成長していく過程でどう自我を確立してゆくかというテーマと結びつく。他者と異なることに対する居心地の悪さと自我への想いの対立、両親の想いと自分の希望との対立というモチーフは現代もの『どこからも彼方にある国 (YA Step!)』と共通。 送料無料【中古】ギフト (西のはての年代記 (1))ブックサプライ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 23, 2022 12:00:19 AM
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