映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。フィギュアスケーターの宮原知子が競技からの引退を発表しましたね。今日はイギリス映画を紹介します。

チャーリング・クロス街84番地​
84 Charing Cross Road

出演
アンソニー・ホプキンス　マーセデス・ルール　ジュディ・デンチ
アン・バンクロフト　英国アカデミー賞主演女優賞

監督
デヴィッド・ジョーンズ

脚本
ヘレン・ハンフ

音楽
ジョージ・フェントン

　ニューヨークで暮らす女流作家ヘレン・ハンフの趣味は、珍しい書籍の収集。第一次大戦後のアメリカにはいい本がないと息巻くヘレンは、新聞広告でロンドンのチャーリング・クロス街にある古書店のことを知りさっそく注文の手紙を出した。すると探していた本と一緒に古書店の主人フランクから丁寧な返信が届き、これをきっかけに二人は文通を始めるようになる。そして、互いに相手を訪ねることもなく20年が過ぎた頃、ヘレーヌはフランクの死を知らされる。

　これ大学時代の英語の教材でした。これと『ファール・プレイ』今から思えばアカデミー賞俳優が4人も出てて、そのうちジュディ・デンチとアンソニー・ホプキンスのゴージャスカップルが質素なイギリス人夫婦を演じるなんて豪勢な映画なのですが中身自体は　英国男性と米国女性が文通だけで二十年交流を続けていくという極めて地味な話。聞くところによると舞台劇だったとか。

　例えば英国エリザベス女王の即位式ツアーとか、二人が何度か会うチャンスはあった。でも行くのはアメリカ人のヘレンで、フランクは特に旅行しようという気はずーっとない。家族もいるし。行動的なアメリカ人VS地に足の着いたー落ち着いたイギリス人の対比。あと、第二次大戦後物量共に豊富だったアメリカと大戦後もしばらく配給生活していたイギリスとの差が鮮明に出ているエピソードが、ヘレンから書店の皆に食料を送る場面。こんなかつかつの中で大戦を戦うとは無理させるわチャーチル首相。

　ヘレンとフランクの間の感情は友情か愛情か？ということなのだけれど、これは二人とも実際に会ったわけではないし、わからないなぁ。名前をつけられるのは二人だけだと思うし。ただ、率直なヘレンの文章はフランクの妻も嫉妬するほどだったそうだから、二人にしかわからない絆はあったのだと思う。いまならスマホでメル友だけど、この時代はペンフレンド。手紙を出してから戻ってくるまでの時間を待つことが出来た時代の物語。今ならたとえ外国だろうと瞬時にメッセージが送れてしまうので、じっくり感情を確かめている暇すらないだろう。

　バンクロフトの再婚相手であるメル・ブルックスが彼女のために原作の映画化権を購入し彼の会社で製作。



チャーリング・クロス街84番地【動画配信】​​楽天SHOWTIME​