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みなさん、こんばんは。漫画家の村生ミオさんが亡くなりましたね。今日はニコラス・レイ監督の作品を紹介します。

追われる男
RUN FOR COVER

監督
ニコラス・レイ

出演
ジェームズ・キャグニー　アーネスト・ボ―グナイン

　無実の罪で服役していた男マット・ダウは、途中の道で列車強盗と間違えられて現金の入った袋を放り投げられてしまう。一緒にいたデイビー・ビショップはこれ幸いと金を貰っておこうとマットに提案するが、マットは金を町に届けることに拘る。ところがマディスンの町にやってきた途端、二人は撃たれ、デイビーは足を撃たれてしまう。リハビリが進まない中デイビーは苛立つが、マットとスウェーデンからの移民であるヘルガの献身的な看護により回復していった。やがてマットは町長の推薦で保安官の任を引き受ける。デイビーを助手として任命し、ヘルガとも婚約したが、そこに無法者のジェントリー一味が襲ってきた。ジェントリーはマットの囚人仲間であった。マットはデイビーを連れて、ジェントリーを追うが、デイビーもまたジェントリーの仲間だった。

　強面のギャグニー演じるマットが、亡くした息子を投影したかのようなデイビーを実に親身に世話し、時に横道にそれても、決して見放さずチャンスを与える。根気強い理想の父親であり、リーダー像を体現している。但し、負傷がそもそも強盗と間違えられたという理不尽なものであったことからデイビーの恨みはマットが思うより深い。これは見抜けという方が無理では。悪の道に堕ちていく彼が、最後善悪どちらに転ぶか。やや不条理な幕切れだった。まあニコラス・レイ監督作だから。

キャグニーが製作した3本のうち2本目の西部劇にあたる。1作目は "オクラホマ・キッドThe Oklahoma Kid" (1939) 最後が "悪人への貢物Tribute To A Bad Man" (1956)。
キャグニーは後に「いくつかの面白くて風変わりなシーンがプロデューサーによって削除されたことを後悔している」と語った。カットされたシーンは観客にとってあまりにも奇妙で新しすぎたそうだ。

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