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みなさん、こんばんは。埼玉県で局地的な大雨が降り東松山市では、市内を流れる九十九川の越水が確認されたため、避難情報のうち最高レベルの「緊急安全確保」が発表されました。こわいですね。イギリスで本当にあった精神病院が舞台の映画を紹介します。


恐怖の精神病院​
BEDLAM/CHAMBER OF HORRORS

出演
ボリス・カーロフ　ジェイソン・ロバーズシニア

監督＆脚本
マーク･ロブソン

音楽
ロイ･ウェッブ

　　悪名高いベドラム精神病院のシムズ院長は患者をいたぶり、見世物にし、患者の全身に金箔を塗りこんで死に至らしめ、非道の限りをつくす。あまりの残酷ぶりに院長を非難したネル・ボウエンは、病院の後援者でもあるモーティマー卿の庇護を受けていることを盾に、病院を改革しようとする。シムズ院長はネルを正気のまま患者の檻に監禁して精神をかき乱す。患者は反乱を起こして院長を壁に封じ込み、ようやく平和が訪れる。

　ロンドンの精神病院を支配するサディスティックな独裁鬼院長を迫力溢れる圧倒的な演技で圧倒するのは、怪奇の名優ボリス･カーロフ。「007/ゴールド･フィンガー」「フランケンシュタイン 地獄の怪物」に影響を与え、若きジェイソン･ロバーツシニアも出演。

　後に『フランケンシュタイン』の怪物も演じるボリス・カーロフが悪の権化である院長を怪演。シムズがネルにギリシャ神話のヘラクレスの13のタスクにことよせて「あなたをアウゲイアスの苦役の夢に招待しますI leave you to dream of these Augean labors」と言ったり、「私の財布を盗む人はゴミを盗むHe who steals my purse steals trash」（『オセロの台詞』）など戯曲の台詞を交えて彼女に話す件があるので、シムズ院長はいっぱしの知識人という位置づけ。むしろその社会通念が、彼の病院内での所業の隠れ蓑にもなっている。

　恐ろしいのは全く正常なネルが作為的に精神的疾患を患っていると診断されて病院に送り込まれる件だ。昔は検査機関などないから、政治的に都合の悪い人間、或いは思想犯などはこの方法を取られて幽閉されたのではないだろうか？実際にイギリスにべドラム精神病院は存在するが、この映画の病院のイメージは18世紀の画家ウィリアム・ホガースの A Rake's Progess （『放蕩者一代記』）に書かれたものをベースにしている。確かに映画に描かれたように貴族から金をとって見物させていた歴史があるようだ。「精神疾患は道徳心の低さでなるもの」と信じられており、患者たちは不当に差別されていた。現在は王立病院になっている。



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