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August 14, 2022
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みなさんこんばんは。女優の菊池桃子さんが、自宅で転倒し、脊椎の下部にある仙骨にヒビが入ったため、入院して治療を受けることが分かりました。今日もゴーゴリ作品を紹介します。


隊長ブーリバ (潮文学ライブラリー)
Taras Bulba
ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・ゴーゴリ
潮出版社

​ 老タラス・ブーリバが、宗教学校の官費生としてキエフのアカデミーにいた二人の息子を迎える場面から始まる。長男オスタップは、入学したその年に学校を逃げ出していた問題児だったが、自身も結構問題児だった父ブーリバに説教されて優等生に変身。兄より活発で才走っていた次男アンドリイは、ある時自分を轢きかけた馬車に乗っていた将軍の娘と知り合い恋に落ちる。

 タイトルロールのブーリバは家族からは怖れられ、部下達からは尊敬を集めている、いかにもな主人公。とはいえ、結構ヤバイ奴だ。 

 なぜならば彼は一応の平和を保っている中で、わざわざ戦いを起こそうとするのだ。 学校で正教を学んできた息子達をブーリバが連れていくのは、荒くれ者達がいるザパロジエのセーチだ。

「高尚な人間が戦争をせずにいるのはよろしくないのだから、とにかく戦争をやるほうがよいという立派な信念を持っているところの、教育のある、経験を積んだパルチザン」
達と出会い
「回教徒を一度も殺したことがないとしたら、どういうザパロジエ人ができあがるでありましょうか。」
というぶっ飛んだコメントが飛び交うザパロジエでブーリバの息子達はもまれていく(いろんな意味で)。

「この時代は、領主に見放された南方の原始的なロシアの全土が、蒙古の略奪者等の鎮圧しがたい侵略のために荒廃し、根こそぎ焼き払われた時代であった。家を奪われ、雨露をしのぐべき屋根を失って、ここにはじめて人間が、勇猛剛毅になった時代。炎々たる大火災のまっただ中に、恐ろしい隣邦諸国の侵略者らと不断の危険とに面接しつつ、移住し来ってこの世にいかなる恐怖の存するかを見せつけられ、まともにこれを正視することに慣れてきた時代。古代の平和なスラブ魂が戦争の火焔に包まれてしまって、いわゆる「コサック気質」が-ロシア国民性の茫漠として遊蕩的な一変体が-形成された時代。」
と紹介されているように、戦闘意欲を失えば周辺の大国にすぐに攻められてしまう歴史が、このような好戦的な性格を生み出したのかもしれない。

 それにしてもブーリバの次男アンドリイの疾風怒濤は凄まじい。宗教学校からいきなり男ばかりの世界に送られて、ろくに女性を知らないままに一度会ったきりのポーランド貴族令嬢に再会してたちまちフォーリンラブ。
「俺にはもうあの父も父ではない、兄も兄ではない、味方も味方じゃない、俺は彼らと戦う、彼らのすべてと戦うのだ!」
といきり立つ。いや、自分の人生なんだからもっとじっくり考えようよ!

 また、基本的にコサックの攻撃パターンはゲリラ戦法であり、統制が取れていない。そのため、せっかく街を包囲していても、見張り部隊が全員酒をかっくらって寝ている間に味方部隊が駆け付けてきてブーリバ、ぴーんち!泥酔を責められた見張り部隊を率いるペレヤスラフスキイ廠舎の廠舎隊長ククベンコの言い訳は「何もすることがなかったんだから酔っ払うしかないだろう」いやそれはホントに単なる言い訳では。ところがコサック軍団はこれに納得する(しちゃうんだ!)それどころか「名言じゃ!」と大絶賛。そんなの名言にすな。

 勇猛果敢といい加減さの絶妙なバランスでロシアの草原を駆け抜けた、コザック達の生きざまを赤裸々すぎるほどに描いたゴーゴリ作品。



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最終更新日  August 14, 2022 12:00:26 AM
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