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December 13, 2022
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みなさん、こんばんは。国会で救済新法が成立しましたね。今日もジョージ・エリオット作品を紹介します。

ミドルマーチ 3
Middlemarch
ジョージ・エリオット
光文社文庫

 カソーボンが望んでいたのは従順な妻だ。ドロシアは勿論彼に従順だったが、いかんせん尊敬する夫として、彼に望む水準が高すぎた。そのためカソーボンは苦しくなり、一方で“もっともっと”と向上心を持ち続けるドロシアも不満を抱いていた。そんな時カソーボンが遺言補足書 “ドロシアがウィルと再婚するならローウィックの屋敷の相続権を失う”と書き残して世を去る。この事を最初にドロシア以外の第三者、例えば妹シーリアの夫サー・ジェイムズらが知ってしまうから性質が悪い。周囲はスキャンダルを避けようとウィルとドロシアを遠ざけようとするが、当のドロシアは訳がわからない。真面目な性格なので屋敷の管理をやりたいと言い出したり、全くの善意でカソーボンの生前に言っていた「自分の財産をウィルに分ける」というアイデアも実行したいと考えていた。やがてウィル、ドロシア双方がカソーボンの傍迷惑な遺言を知ることに。

 うわー悲恋!嫉妬に駆られた夫が死後も妻を支配しようとする。しかも、妻を愛しての行為ではないからよけいに性質が悪い。

 ところでミドルマーチにも鉄道敷設の話がやってくる。アメリカの鉄道敷設の際には反対運動が持ち上がったが、こちらでも白熱した議論が交わされる。メアリの父ケイレブは推進派で、牧師になるのもいまいちと考えていたフレッドも興味を持ち始める。

 いや本当にガース家の人達はいい人ばかりだ。それにバルストロードの意を受けて排除されてしまったが、フェアブラザーはもっと幸せになっていい。
「メアリがぼくを受け入れてくれないと言うのなら、どう道を誤ろうが、どうでもいいんです」
と自棄を起こすフレッドに
「ばかなことを言うんじゃないよ、フレッド君。愛を失ったあとでも、人は生きていけるけれども、いったん無謀なことをしたら、取り返しがつかなくなるんだよ」
とあくまで大人の真っ当な助言をする。それどころかフレッドからメアリの気持ちを聞いて欲しいと頼まれて受ける。断れよそんなもん。
「ぼくが合格するために勉強したということを、彼女は認めてくれてもいいと思います。ぼくが彼女のために努力しようとしていることを、信じてくれてもいいはずです」
あーもう相変わらず甘えたちゃんな事言ってるなフレッド。こんなフレッドを見放さないケイレブとメアリに業を煮やしていたのはガース夫人。もともとフェアブラザー氏推しだっただけに
「青春を謳歌しているこの若者が、彼よりもっと賢く、悲しみというものを知っている人たちの失望のうえにのさばっている。小夜啼鳥さながら自分の求愛についてさえずり、それに気づいていない。しかもその間、彼の家族は、女の家の家族のほうがこの青二才との縁組を熱心に望んでいると思っていたなんて」
と激おこである。そして
「若い人たちというのは、自分の望んでいること以外は、何も見えていないのですから。自分の望みが、どれほど他人を犠牲にしているかということなど、思いも及ばないのですものね」

とちくり。もっと言ってやっていい。2巻に続いてフレッドを鍛え直したい巻であった。

2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。


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最終更新日  December 13, 2022 12:00:22 AM
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