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カテゴリ:その他のジャンルの海外小説
みなさんこんばんは。サザビーズ・ニューヨークで行われたシングルオーナーセールにて、ルネ・マグリット《光の帝国》(1951)が4230万ドル(約57億7100万円)で落札され、その作品において過去2番目に高額な作品となりました。
イーヴリン・ウォーの三部作第三作目を紹介します。 無条件降伏 誉れの剣3 (エクス・リブリス・クラシックス) Unconditional Surrender:Sword of Honour III イーヴリン・ウォー 白水社 激戦地クレタ島脱出から2年が経ち、ガイ・クラウチバック大尉はロンドンで無為な日々を送っていた。王立矛槍兵団の戦友たちが戦地へ向かうなか、もうすぐ40歳という年齢を理由にひとり後に残されたガイは、開戦時に抱いた崇高な大義を見失いつつあった。一方、クレタ島でガイの命を救ったリュードヴィック曹長はいまや情報軍団少佐に昇進し、戦場で書きとめた覚書きに基づく『瞑想録』の出版を画策中。ガイの元妻ヴァージニアは予期せぬ妊娠に途方に暮れていた。ついに情報将校としてイタリア方面への派遣が決まったガイは落下傘降下訓練に参加するが、訓練中の負傷で療養生活を送るはめに。 「四年前のあの希望に満ちた日、自分がロジャー・オブ・ウェイブルックの剣に誓いを立てたのはこんなことのためではなかったのだが。」 作中、ガイが剣に思いを馳せる場面がある。剣は一対一で名のある騎士が果し合いをする古の戦いでは、有効な武器の一つだった。しかし第一次大戦で毒ガス、機関銃、飛行機、戦車が投入され、もはや剣の出番はなくなった。やはり作中、ブライアン・ウォルター・ギネスとダイアナ・ミットフォードをモデルにした結婚式の話題が出るが、「剣で作ったアーチをくぐって新郎新婦が出てきた」話をすると、それすらも 「嘘みたいよね、剣のアーチなんて」 と笑い話にされる。儀式に使われるアイテムとしても、剣はもはや時代遅れなのだ。 物は時代遅れになれば、あっという間に店頭から消える。ならば使いどころが見つからない人は? つわものども:誉れの剣1 (エクス・リブリス・クラシックス)でも怪我をしていたガイ、今回も若者ならなんてことない所で怪我をしてギプスをする羽目になる。40歳の実戦経験のない、しかし身分だけはいい生まれなので職位だけが高い兵士は、現場で使いづらい事この上ない。それに気づかず熱心に戦場に望むガイは、少なくともこの戦争では必要とされていないのだ。いや、それを言うなら戦争自体がそもそも必要とされていない。なのになぜ、世紀を越えても繰り返し戦争は起こるのか。 ウォーはガイに必死に訴えかけるユダヤ人女性を通じて、一つの答えを提示する。 「悪から自由な場所などあるでしょうか?戦争を望んだのはナチスだけだというのは、あまりに単純です。共産主義者だって戦争を望んだんです。それだけが権力を握る方法でしたから。私たちユダヤ人の多くも戦争を望みました。ドイツに復讐するため、国民国家の建設を早めるために。私には、世界のいたるところに戦争への意思が、死の願望が存在しているように思えます。善良な男の人たちでさえ、戦争によって自分の個人的な名誉が取り戻せると考えました。殺し殺されることによって男らしさを示そうとしたんです。そんな人たちは、自分勝手で怠け者だった過去を償うために苦難を引き受けようとしました。危険な目に遭うことで、特権が正当化されたんです。イタリア人の中に-それほど多くないかもしれませんが-そういう人たちがいたことを私は知っています。イギリスにはいなかったでしょうか?」 今、付け加えるなら、もう一言。 世界には、今、そんな動機で戦争を始める人は、いないか? 無条件降伏 誉れの剣3 (エクス・リブリス・クラシックス) [ イーヴリン・ウォー ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
June 15, 2023 12:00:21 AM
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