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August 27, 2023
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みなさんこんばんは。交通系ICカードのSuicaやPASMOは、8月2日から個人情報をひも付けた記名式のカードも販売が中止されることになりました。無記名で利用できるカードは先月から販売が中止されていて、世界的な半導体不足の影響が広がっています。
今日はインカ帝国は滅びなかった!設定で描かれた小説を紹介します。

文明交錯
Civilizations
(海外文学セレクション)
ローラン・ビネ

 スペイン人のコンキスタドールであるフランシスコ・ピサロが1532年にインカ帝国の皇帝アタワルパを捕えて処刑。この時兵力はインカ帝国80000、スペイン軍200足らずだったが、栄華を誇ったインカ帝国が亡びたのは史実の通り。これをもってヨーロッパ人による新世界征服が始まったと言われる。スペイン人には銃と鉄と馬と天然痘に対する免疫があった。だが、もしそれらを全てインカ帝国が持っていたとしたら?
 
 本編はそんな発想から生まれた。全四部構成。第一部は英リークの娘フレイディーズのサガ。北欧サガの『赤毛のエイリークのサガ』から採られている。本典ではアイルランド止まりで戻ってきた事になっているヴァイキングが、本編では南米に到着し、それによって彼等の武器、造船技術、役畜が伝えられ、更に一足先に謎の病にかかって免疫も出来た。第二部はクリストファー・コロンブスの、新大陸発見のための航海日誌だ。文章も『コロンブス航海記』から採られている。着いた場所はジパングで大ハーンに会えると喜ぶコロンブス。ああ罪作りなマルコ・ポーロよ。原住民を見て安心しきったコロンブスだが、彼等は強かで、かつ強力な武器を駆使していた。史実では新大陸にビョーキを持ち込んだのはコロンブスとされているが、本編では、何とコロンブスの仲間達が、現地で原因不明の病にかかってしまう。

 第三部は『アタワルパ年代記』で本作のメインはずばりココ!アタワルパは史実ではインカ最後の王で、ピサロに殺される悲劇の役どころだ。しかし生まれ変わった新大陸では、ひょんなことから旧世界の王になる。その最期については、ルネサンス大好き!という人なら「ああ、ここをパロっている!」と言いたくなるはず。歴史逆転の過程に快哉を叫びたくなるのは、史実の旧世界の新世界に対する略奪・殺戮っぷりが容赦ないからだ。正直、どれだけやられても足りない。ただ、著者は単なるパロディとして書いたのではなく、虚構が現実を駆逐してゆく恐ろしさを描いたのだとか。確かに、現代社会を振り返れば、笑いで済まされないフェイクニュース騒ぎが起こっている。

 第四部はセルバンテスとエル・グレコが登場。三部を書ききったので、余力で書いている印象。主な宗教は太陽神信仰で、キリスト教信者は目の敵にされている。塩野七生氏の著書でも有名なレパントの戦いも、布陣が一新。史実はスペイン、ローマ教皇、ヴェネツィアの連合艦隊がオスマン帝国艦隊トルコと闘うが、本編ではスペイン=インカ艦隊&フランス=メキシコ艦隊、ポルトガル艦隊、ジェノヴァのガレー船団が激突する。帝国はアタワルパの息子カール・カパックの代になっており、セルバンテスが囚われの身となるのは史実の通り。アルドンサのモデルとなるのはルネサンスを代表する某思想家の妻。さあ誰でしょう?


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最終更新日  August 27, 2023 12:00:25 AM
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