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みなさんこんばんは。2023年のノーベル文学賞は、ノルウェーの作家ヨン・フォッセが受賞しました。今日もクラーク・ゲーブル出演作を紹介します。

スザン・レノックス
Susan Lenox Her Fall and Rise

出演
クラーク・ゲーブル　グレタ・ガルボ　ジーン・ハーショルト　アラン・ヘール
ラッセル・シンプソン

監督
ロバート・Z・レナード

　陰鬱な農場に叔父と生活していたヘルガは叔父から自分の嫌いな男と結婚を強いられて逃走した。ある山間の小屋に身を隠したとき、出会ったのがスペンサーで、二人はたちまち恋仲に。しかし、スペンサーが結婚の許しを父から得ようと彼女のもとから離れている留守に、叔父に発見され、彼女はまたもや逃げ延びなければならなかった。彼女が身を隠したのはパーリンガムを園長に持つサーカス園で、彼女は保護の代償に多大の犠牲を支払わねばならず、スペンサーはこれを知って幻滅の悲哀を感じ彼女を捨てて去った。その後ヘルガは自暴自棄になりあらゆる男と接触し、ついには名もスザン・レノックスとして知られるようになった。

　生れてすぐ母親が亡くなり、伯父伯母の間で「死なせちゃおう」「いやそれは可哀想」と最初っから悲惨な生まれのもとに生まれたヘルガ。その後もなんかあるとぶたれる様が影絵でスピーディに展開。つまり、本当の親子の情愛を知らないまま育ったわけですな。そこで突然見も知らぬ男性の所に飛び込んじゃうわけですが、演じているのがグレタ・ガルボなんですから、そりゃあゲーブルもよろめくわな、と。だって見た目成熟した女性だもん(笑)。

　というわけで本編はほとんどロドニーとヘルガあらためスーザンのこじらせ恋愛の遍歴となります。

スーザン「Let me explain. I don't know what will become of me if you leave me. 説明させて。あなたが去ったら私はどうすればいいの？」
ロドニー「 I'll tell you what'll become of you. You'll go from one man to the other just like every other woman in the gutter...どうなるか言ってやる。溝の中にいる他の女性たちと同じように、あなたもある男性から別の男性へと渡り歩くことになるさ！」
「Gutter? 側溝? 」
「 Yes!そうさ！ 」
「All right, but I'll make it a worthwhile gutter. I always hated men until I met you... hated them! From now on it'll be different. わかったわ。でも、価値のある溝になってやる。あなたに出会うまで、私は男性が大嫌い…大嫌いだったわ！これからは違うでしょうよ。」

　まあこの場合のGutterというのはあやしい意味を秘めているわけです。しかし何も知らなかった割にはスーザンの振り幅が半端ないな。

:原作の小説を書いたデヴィッド・グラハム・フィリップスは、1911年にニューヨークのグラマシー・パークを散歩中に精神的に不安定な読者によって殺害された。小説は死後6年後の1917年に出版された。この主題は当初、きわどすぎると考えられていた。MGMのアーヴィング・タルバーグ社長は、10年以上書店から消えていたにもかかわらず、ガルボ主演作として映画化権を購入することに決めた。本作は、グレタ・ガルボとクラーク・ゲーブルがコンビを組んだ唯一の作品である。当時彼女はスターとしての地位を確立しており、彼はスタジオが契約したばかりの有望な若手俳優であった。伝えられるところによれば、二人の仲は良好ではなく、ガルボはゲーブルを下品だと考え、ゲーブルは彼女をよそよそしいと見ていた。→タカビーだったってことかな？


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