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October 8, 2023
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みなさんこんばんは。 ジャニー喜多川氏の性加害の問題をめぐりジャニーズ事務所が2日に記者会見を開いた際、事務所から会見の運営を任されていた会社側が、複数の記者やフリージャーナリストの名前や写真を載せて質問の指名をしないようにする「NGリスト」を会場に持参していたことが関係者への取材でわかりました。今日からフローベール作品を3日間紹介します。

三つの物語 (光文社古典新訳文庫)
Trois Contes
ギュスターヴ・フローベール

 『ヘロディアスHérodias』はヘロデ王の妻の名前だ。本編は音楽に詳しい人なら歌劇『七つのヴェールの踊り』で知っている新約聖書のエピソードだ。但しこの件は、新約聖書ではイエスの布教活動が始まる前触れでしかない。そのため、堂々の主役イエスや、後にイエスを処刑する総督ピラトは脇役ですらなく、話に出てくる程度だ。

 ヘロデ王は洗礼者ヨハネを牢獄に入れていたが処刑する決断が下せない。妻ヘロディアスは非難されている当事者の一人なので、ヨハネが忌々しくて仕方がない。決断できない夫にもイライラしている。本編では王よりも実は身分が高い出自を誇示してまで煽っているが、効果なしだ。そこでヘロディアスは娘サロメを仕込み、魅了された王がある台詞を口にするように持っていく。しかし結果的にヘロデ王が押されて決断したことで、ヨハネに対する予言は実現し、従ってイエスについての信仰も広まっていく。目の前の敵を倒したつもりで、もっと巨大な敵=キリスト教を誕生させてしまったのだ。実際には数日かかるエピソードを一日に凝縮している。

 1875年、自身の財産管理を任せていた姪の夫が投資の失敗で破産寸前になるという出来事が起き、フロベールが落ち着いた執筆環境を奪われ長編の中断を余儀なくされた。そして9月より友人の誘いでコンカルノーに療養に出かけるが、この地でふと短編が書きたくなり書き始められたのが『聖ジュリアン伝La Légende de Saint Julien l'Hospitalier』。ルーアンの大聖堂のステンドグラスに描かれている中世の聖人ジュリアンの生涯に着想を得たものである。父親には栄光に満ちた人生、母親には聖人という正反対の未来が提示されたジュリアンは、もちろんそんな予言は知らず、狩りが好きな若者に育つ。しかしある時「父母を殺す」という恐ろしい予言を聞き、両親のもとを離れて外国で功を立てる。予言から逃れようとして結局逃れられない過程はギリシャ悲劇『オイディプス』だが、本編では最後に救いがもたらされる。『ヘロディアス』で生まれたキリスト教が罪を犯した男を救う。

 
『素朴なひとUn cœur simple』は作者自身の幼少期を題材に、クロワッセの自宅に仕えていた女中ジュリーを主人公フェリシテのモデルとして描いた。恋もするが騙されやすく、オーバン夫人の娘ヴィルジニーのためなら猛る牛の前にも姿をさらす。ヴィルジニーが寄宿舎に入ってしまうと甥のヴィクトールを溺愛し、彼が事故死すると隣家の女主人からもらった鸚鵡のルルを愛する。愛するばかりで与えられることを少しも望まない少女がたった一つ執着したのが鸚鵡であり、だとすれば聖霊が鸚鵡の姿で現れるのは彼女にとってこの上ない幸福であったろう。自分の生き方にゆるぎのない女性の一代記。

 三話ともキリスト教絡みである。


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最終更新日  October 9, 2023 12:17:57 AM
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