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みなさんこんばんは。十二月になりましたね。キリストの弟子パウロの生涯を描いた映画を紹介します。


パウロ　愛と赦しの物語​
Paul, Apostle of Christ


出演
オリヴィエ・マルティネス　ジョン・リンチ　ジム・カヴィーゼル　ジョアン・ウォリー
ジェームズ・フォークナー

紀元67年、ローマの街が大火事に見舞われる。皇帝ネロはキリスト教徒による放火であるとし、タルソのサウロ（パウロ）を首謀者として逮捕する。パウロは投獄されるが、そんな彼を医者のルカが訪ね、パウロの言葉を民衆に伝えるため筆記していく。ネロのキリスト教徒に対する迫害は激しさを増していき、そんななかでもパウロは、匿われているキリスト教徒たちに愛を持って戦うことを伝えるが、血気にはやった一部の者たちが剣を取ってローマ軍に立ち向かおうとする。そしてパウロも、回心前の自分が迫害していたキリスト教徒たちの夢を見て苦悩する。

　年老いて人格者と皆から慕われるパウロだが、彼が若いころ熱心なユダヤ教徒であったことは聖書に書かれている。回想シーンにも出てくるが、キリスト教徒を迫害する側に回り、ステパノに石を投げて殺す石打の刑にも立ち会っていた。そんな頑固な彼を回心に導くのは、やはり奇跡である。映画中にはキリストその人の顔は映らないが、パウロ自身ははっきりと彼を見て感銘を受けた様子が窺える。

　ローマは暴君ネロの時代だが、皇帝は映画には登場しない。彼の意を受けてキリスト教迫害に立ち働くものの一人として登場するのが監獄の長官マウリティウス。彼がかつてのパウロと同じ立場に置かれる。ただ、彼は“娘を治してくれたからいい宗教”と、パウロ本人と彼が信じているキリスト教に少し共感しただけで、回心ではない。もし、ユダヤ人の医師が治せていたら信じなかっただろう。そんなストーリーでいいのか。まあ、キリスト教をメインにした映画は難しい。教義を前面に出すと説教臭くなってしまうし、ある程度ドラマ性も必要だ。

新約聖書に収めらたパウロ書簡で知られ、キリスト教を迫害する立場から回心した使徒パウロの物語を、パウロの言葉を書き記し続けた医者ルカの目を通して描いた歴史ドラマ。



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