映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさんこんばんは。自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、安倍派が参議院選挙の年に開いたパーティーについては、改選となる参議院議員にパーティー券の販売ノルマを設けず、集めた収入を全額キックバックしていたことが、関係者への取材でわかりました。今日は江戸時代の引っ越しがテーマの映画を紹介します。

引っ越し大名
Samurai Shifters

監督
犬童　一心

原作・脚本
土橋章宏

出演
星野源　高橋　一生　高畑　充希　富田　靖子　及川　光博　小澤　征悦　濱田　岳　松重　 豊
西村　雅彦　山内　圭哉　向井　理　岡山 天音　ピエール　瀧　和田　聡宏

姫路藩書庫番の片桐春之介は人と接するのが苦手で、いつも書庫にこもり書物にあたっていた。幕府から豊後（大分県）の日田への国替を言い渡された藩主の松平直矩は、度重なる国替からの借金と、これまでにない遠方への引越し、さらに減棒と、国の存亡が危うくなるほどのピンチに頭をかかえていた。この国難を乗り切れるかは、国替えを仕切る引っ越し奉行の腕にかかっていたが、前任者は激務が原因ですでに亡くなり、国替のノウハウも失われていた。そんな中で、書物好きなら博識だろうという理由から、春之介が引っ越し奉行に任命されてしまう。

「超高速！参勤交代」シリーズを手がけた土橋章宏の時代小説「引っ越し大名三千里」を映画化。外様の体力＝経済力を弱らせるのが目的で参勤交代をさせているのだから、普通親藩であれば、幕府は頻繁に国替えはしないものだ。それなのに、本編の御殿様松平直矩は松平播磨姫路藩主→越後村上藩主→播磨姫路藩主（再）→豊後日田藩主→出羽山形藩主→陸奥白河藩主と、何度も国替えさせられる。戦乱の世ならば、抑えとして有力大名の前に配置することも考えられる。しかし江戸は泰平。では困った藩を立て直す抜群の才能があったから、あちこちに派遣されたという事も考えられるが、それもない。一体なぜ？と思ったら、大名自体に問題があったらしい。しかしそれ、単なる嫌がらせでは。彼を上に戴く家臣はたまったものではない。

引っ越しは莫大な費用を必要とするが、そのかかりは全て自費。幕府は命じるだけである。
本の虫として誰ともかかわりを持たず暮らしていた春之介が、引っ越し奉行を言い渡されることで、他者との関わりを持つようになり、意外な才を発揮していくサクセスストーリーでもある。しかし一方で、全ての家臣を連れていくことができず、一部を帰納という形で残すという、辛い別れもある。長丁場ながら、山あり谷ありで面白かった。


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