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カテゴリ:その他のジャンルの海外小説
みなさんこんばんは。スタジオジブリ作品「風の谷のナウシカ」の劇場公開40周年を記念し、安田成美が歌う同作のテーマ曲「風の谷のナウシカ」のリメイクが決定し作曲を手がけた細野晴臣プロデュースのもと、1月31日にデジタル配信されます。今日はとんでもない男女のもつれを描いた小説を紹介します。
アドルフ Adolphe バンジャマン・コンスタン 光文社古典新訳文庫 男女関係のもつれって、相談されて困りません?例えば、どちらか、或いは両方とも友達だった場合「いやー、あなたはそういうけど、アタシに対してはそうじゃないからね」とは、とても言えないよ、こんなに怒ってるのに…などと、とりあえず話が長くなるのと一方的な答えしか望まないから本当に聞きたくないし巻き込まれたくない。でも巻き込まれたり、自分が渦中になるのが恋愛沙汰なわけで。 将来を嘱望された青年アドルフは、P伯爵の愛人エレノールに執拗に言い寄り、ついに彼女の心を勝ち取る。だが、密かな逢瀬を愉しむうちに、裕福な生活や子供たちを捨ててまでも一緒に暮らしたいと願うエレノールがだんだんと重荷となり、アドルフは自由を得ようと画策するが。 はいこれも古代の御代から何度も繰り返されてきたパターンですな。最初は追う側がアツくなる。 「自分は冷静かつ公正な観察者として、彼女の性格や知性を一通り検討していると思っていた。それなのに彼女の放つ一言ひとことが、不可思議な魅力を纏っているように感じられた。いつか彼女から愛されてみせるぞという思いが、わたしの人生に新たな面白みを与え、異様な形で、生活を活気づけた。」 「わたしの心にあったのは、もはや作戦でも計画でもなかった。自分が正真正銘、恋をしているのを感じた。わたしを衝き動かすのは、もはや、目標をかなえたいという願望ではなかった。愛しているひとに会いたい、彼女をそばで感じたい、ただその思いばかりがわたしを駆り立てていた。」 内気という触れ込みのアドルフ、遂に思いを秘めておられず口説く。ひたすら口説く。 「あなたは拒絶されるでしょうが、この愛は不滅です。」 「あなたの友情がわたしの支えでした。その友情なしに、わたしは生きていけません。あなたに会うことはわたしの日常になってしまいました。あなたはこの心地よい習慣が生まれ、育っていくのを放っておいたのです。」 「わたしはなにも望みません。なにも求めません。あなたに会いたいだけです。いえ、会わねばならぬのです。生きることが務めであるならば。」 はいごちそうさま。この言葉よく覚えておくんだよアドルフ。 「恋愛の始まりに、その絆が永遠だと考えられない人間なぞ、不幸になってしまえばいい!手に入れたばかりの恋人に抱かれても、不吉な予感を捨てきれず、いずれ別れることになるかもしれぬと考えている人間なぞ不幸になってしまえばいいんだ!」 ひつこいけど、本当に覚えておくんだよアドルフ。 二人は結ばれてめでたしめでたし。おとぎ話ならここで終わるのだが、あいにくこれは違う。いつか熱は醒めるのだ。 「エレノールはおそらくわたしの生活における鮮烈な快楽ではあったが、もはや生きる目的ではなかった。彼女はすでにある種のしがらみになっていた。」 一方が一方の重荷になってしまった時点でこりゃ駄目だ。更に、 「悲しいふたりの人間は、おたがい、相手こそがこの世でただひとりの知人であり、まともだと思える人間であり、理解し、慰めあえるただひとりの人間であるのに、けっして和解することのできない、相手を傷つけることしか考えられない敵同士になってしまった」 遂に憎みあっちゃったよ。こうなる前に別れていればウツクシイ別れだったのに、もうこの二人はどこまでも行くしかない。アドルフは内気という設定で、なかなか別れを切り出せないのもその性格故というエクスキューズがついているが、そういう問題じゃないだろアドルフ。自分と相手の人生の問題だよ。 著者は政治家・財政家ジャック・ネッケルの娘にしてスウェーデン大使のスタール=ホルシュタイン男爵夫人とまさに小説の中のような恋仲になる。先に別れたくなったのはコンスタンで、泥仕合を何度も繰り広げる。事実は小説より奇なりだったのか?、それとも小説の方がデフォルメだったのか?アドルフことコンスタン、どっち?ねえねえねえ! アドルフ (光文社古典新訳文庫) [ コンスタン ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 31, 2024 12:00:25 AM
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