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カテゴリ:その他のジャンルの海外小説
みなさんこんばんは。米アルファベット傘下のグーグルは広告営業部門で数百人の人員削減を実施すると発表しました。今日も韓国小説を紹介します。
唾がたまる (キム・エランの本 2) キム・エラン 亜紀書房 いくつかの短編に登場するソウルは、韓ドラの舞台となるような、華やかなそれではない。 例えば 「堂々たる生活」 では、貧しくなった一家がソウルの半地下に越してくる。 引っ越し先の姉と主人公の会話 「どうしてだろ。ここってソウルじゃないみたい」 「ソウルなんて、どこもこんな感じだよ。あんたの知ってるソウルがいくつもないからでしょ」 「子午線を通過するとき」 では鷺梁津という公務員試験を目指す人々が集まる浪人生の町が登場する。主人公アヨンもIMF通貨危機で教育大学の志願者が増えて浪人生に。数々のドラマの舞台になっているソウルが、著者やにとっては電車で通る通過点でしかない。華やかさもトレンディドラマの楽しさとも無縁の生活を送るアヨンは、ひたすら勉強に没頭する。就職難に悩む若者というテーマは日本でも共感できる人が多いのでは。 「四角い場所」 も急斜面の貧民街(タルトンネ)で生まれた私が、成長してソウルに行き、先輩に憧れるが、突然彼は休学届を出して行方知れずになってしまう。先輩の事など忘れたつもりでいたが、かつての先輩がいた部屋を見つけた時、タルトンネの景色が目に浮かび涙ぐむ。都会の生活にすっかり慣れたように見えた主人公は、やはり心の奥底で原風景に惹かれていた。 「包丁の跡」 決めつけるわけではないが、母と娘の共通話題というと料理なんだろうか。自身も散々言われ続けてきた際には、はいはいとして聞いていたことが、一人になって料理をすると、意外と母親の言っていたことを覚えていたりするのでそういうものなのかと納得する。 著者の両親がカルククス屋をやっていたというから、まさにザ・自伝。カルククス屋をやっていたといっても、実際に切り盛りしていたのは、しっかり者のオンマ(お母さん)で、父親は母親からもらった結婚指輪を飲み代のかたに取られてしまったり、女つくったり、ザ・ダメ男。墓穴を掘っているにもかかわらず 人生ってのは、本来どん底からはじめるものだ と含蓄のある言葉を言ってしまう。第三者から見れば「面白いおじさん」なんだろうが、家族として一生背負うとなると大変だ。本編はそんな父より、頑張りぬいた母にスポットを当てる。表紙絵は本編の1シーン。 「堂々たる生活」 これもオンマの意地がテーマ。こちらも母親が餃子屋を営みながら娘にピアノを買う。そしてまたもや父親は配達を担当するがさぼっていたりとだらしない。更に連帯保証人になって借金を背負ってしまう。何もかも売り払うしかなかった時も、頑固にピアノだけは死守したのは、やはりオンマだった。タイトルとは裏腹に、どんどん一家は日陰の生活を送り、遂には半地下に住むことになる。半地下の部屋へ運ばれる際に、がたがたと階段を落ちていくピアノが痛々しかったが、この後もっと悲惨な目に。 「唾がたまる」 ひょんな事から後輩を同居させることになった塾講師が、途中から彼女の事が嫌いになっていく。母親に捨てられた過去を持つ後輩が理不尽に嫌われている状況が辛い。 「クリスマス特選」 い本でもバブルの頃はホテルのスイートルームが若者の予約でいっぱいだった。さて今の韓国では、イブに泊まる所さえ見つからない。屋根部屋もちょくちょくドラマに出てくるが、実は直接日光が当たるために暑いらしい。その屋根部屋さえも永住の地ではなく。あちこちさまよう兄カップルと妹。 「祈り」 主人公は早々に諦めたが姉は公務員試験合格のために考試院へ。考試院もまた最低限の家具しかない、あまりよくない住環境である。 「フライデータレコーダ」収録。 唾がたまる (キム・エランの本 02) [ キム・エラン ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 11, 2024 12:00:22 AM
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