映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさんこんばんは。作家のポール・オースターが亡くなりましたね。今日から2日間佐藤健さんの出演映画を紹介します。
映画護られなかった者たちへ​
を見ました。


護られなかった者たちへ​

監督＆脚本
瀬々　敬久

出演
佐藤　健　清原　果耶　倍賞　美津子　奥貫　薫　西田　尚美　原　日出子　阿部　寛
吉岡　秀隆　林　遣都　永山 瑛太　岩松　了　緒形　直人　波岡　一喜　井之脇　海
鶴見　辰吾　三宅　裕司

東日本大震災から9年後、宮城県内の都市部で全身を縛られたまま放置され餓死させられるという凄惨な連続殺人事件が発生した。被害者はいずれも善人、人格者と言われていた男たちだった。宮城県警捜査一課の笘篠誠一郎は、2つの事件からある共通項を見つけ出す。そんな中、利根泰久が容疑者として捜査線上に浮かび上がる。利根は知人を助けるために放火、傷害事件を起こしたて服役し、刑期を終えて出所したばかりの元模範囚だった。犯人としての決定的な確証がつかめない中、第3の事件が起こってしまう。

　ベストセラー作家・中山七里の同名ミステリー小説を映画化。ミステリーではあるが、根底には生活保護の在り方への提言が盛り込まれている。税金を払っているのだから、その対価としての保護や支援＝公助は当然受けられると考えてよいのに、我々日本人は、どうも他者や社会から支援を受けることをよしとしない文化がある。自立できるものはすべし、無闇に頼ってはならない。昔からの美徳が、本来支援を受けてしかるべき人達の意志を奪っている。膨れ上がる経費を抑えたい職員がうまく個人の美徳や恥の文化を利用して、支援を受けさせなくしてしまう。職員もまた、押し寄せる業務に疲れ果てて、本来救われるべき人を選別せざるを得ない。トップの旗振りは威勢のいい事を言っていればいいが、末端はお題目の通りに実現するために青息吐息だ。どんどん声の小さい人たちが追い詰められていき、最後には声すら出せなくなっていく。昔は助け合い精神が機能した地域社会があったが、今はどんどん形を成さなくなっており、結果的に見知らぬ他人同士が自らの善意によって面倒を見るという偶然に頼る。今回の件はもちろんフィクションだが、実際に似たようなケースはあるだろう。


【中古】【全品10倍！1/25限定】護られなかった者たちへ / 中山七里​​ネットオフ 送料がお得店