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July 21, 2024
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みなさんこんばんは。オリンピックの開幕を今月26日に控えたフランスの首都パリでは、開会式の会場となるセーヌ川沿いで、大規模な立ち入り制限が始まりました。今日からエミール・ゾラ作品を紹介します。

テレーズ・ラカン〈上〉​
Therese Raquin
エミール・ゾラ
岩波文庫

アフリカ人の血を引く神経質な娘テレーズは、ある日ラカン夫人の兄ドガン大尉がやってきて、「お前はこの子の伯母さんでこの子の母親が死んでしまってどうすればわからないから預ける」と言い残していった娘だった。その後ドガン大尉はアフリカで殺されてしまい、テレーズは二度と両親と会うことがない。意地悪な親類ならここで捨てられてしまう所だが、幸いラカン夫人は一人息子で、病弱な青年カミーユとテレーズをいとこどうしとして一緒に育てた。
やがてラカン夫人は、自分が先に逝く事を考えて、カミーユとテレーズを一緒にしようと考える。しかし読者には
「つとめてもちまえのはげしい気性を心の奥底に隠していた。このうえもなく冷静で、うわべは落ち着いているようで、その裏にはおそるべき激情が隠されていた」
「相変わらず、しなやな身体つきをし、静かで無関心な顔つきをしていたが、心のなかでは燃えるような激情の生活を送る」

テレーズが、枠に収まる女性でないことがわかる。
 そもそも相手のカミーユにしてから
「青春時代のはげしい情欲をかんじたことがない。従妹を相手にしても相変わらず少年で、母親に接吻するような感じで、習慣的に、その自己中心の冷静さをすこしもかきみだされることなく、従妹に接吻する。退屈しすぎないようにしてくれるし、ときには煎じ薬をつくってくれる親切な友達だと思っている。」

のだから、夫婦の情愛が成立するはずもない。

 それでも彼等だけならば、やがてテレーズは慣れていったかもしれない。夫婦とラカン夫人の三人の生活は、パリの薄暗い小路に面した小間物屋で陰気に営まれてゆく。ところがここに
カミーユが会社から連れ帰った友人、画家くずれのローランが現れる。彼こそが、テレーズの情欲を鎮めてくれる男だ。たくましく血の気の多い身体と荒っぽい性格を持った、農家出身のローランを見たテレーズの胸のうちには、たちまち情欲の炎が燃えあがる。
とはいうものの、ローランに明確な愛情があったわけではない。
「彼からみれば、たしかにテレーズは不器量であったし、彼はテレーズに愛情をもったわけでもなかった。しかし、要するにテレーズなら費用がかからない。それに安価で買う女たちはむろん、テレーズ同様、美人でもなかったし、愛情の対象でもない。倹約心が早くも友達の女房をものにしろとそそのかしていた。一方、大分まえからその方面の欲望を満足させていない。金が乏しかったので、禁欲していたものの、多少とも肉欲を楽しませる機会があるなら、それをみすみすのがすような男ではない。」

近場の金のかからない女が、偶々そこにいただけだ。しかし走り出した二人は止まらず、次第にカミーユの存在を邪魔に思うようになり、ひそかにカミーユを殺害する計画を立てる。

 上巻は情欲と衝動のままに突っ走った二人が、遂に望みを叶えるまでを描く。

2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。








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最終更新日  July 21, 2024 06:37:22 AM
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