映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさんこんばんは。旧ジャニーズ事務所（現SMILE－UP．）の創業者、ジャニー喜多川氏（令和元年死去）による性加害問題で、被害者らでつくる「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は3日、同会を7日に解散すると発表しましたね。
今日はジュール・ヴェルヌの映画にもなった作品の下巻を紹介します。

八十日間世界一周〈下〉
Le Tour Du Monde En Quatre-Vingts Jours
光文社古典新訳文庫
ジュール・ヴェルヌ

​　気のいい若者パスパルトゥーは、旅を続けるうちに、さすがにフォックス刑事と会いすぎることに気づく。しかしご主人様が強盗犯と疑われているとは夢にも思わず、「わかった！改革クラブが、ご主人様がズルしてないかお目付け役を放ったんだ。」と一人合点。「あなたの正体なんてお見通しですよ。」と得意げに宣言。するとフォックス氏、待ってましたとばかりに身の上を明かし、フォッグ氏の足止めをリクエスト。大激怒したパスパルトゥーは、当然ながら計画に乗ってくれない。それなら、とフォックス刑事はパルパルトゥーを、アヘンで酔わせて（をいをい）船が早まった情報をフォッグ氏に教えないよう計画。離れ離れになった主従が再会するのは明治維新間もないニッポン！やっぱり変なところがあるぞ(笑)

　船、汽車と乗り物を次々変えながら世界一周の旅を続ける一行。BBCドラマ版でデヴィッド・テナント演じるフォッグ氏は、割合表情豊かだが、原作の彼はあくまでクールで言葉少ない。しかし冷たい人ではなく、女性にも弱き者にも優しい。決闘にも堂々と応じ、パスパルトゥーを助けるために汽車に遅れることもいとわない。いうことを聞かない船長を監禁して、船を操ることもできる。暴力を振るわないタイプかと思いきや、思わぬ相手に拳固をお見舞いすることも（あ、やっぱり殴るのね、そこ）。とっさの判断力もあり、アウトドアもOKなのに、なぜ毎日毎日ロンドンであんな判で押したような日々を過ごしていたのだろう？彼の生業やバックグラウンドは最後まで謎である。ただ、これからは変わるかな？

　2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。



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