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November 20, 2024
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カテゴリ:アメリカ映画
みなさんこんばんは。高畑充希さんと岡田将生さんが結婚しましたね。
今日はうつ依存症の女性が主人公の映画を紹介します。

『私は「うつ依存症」の女』 エーリク・ショルビャルグ / ハピネット・ピクチャーズ

Prozac Nation
出演
ジョナサン・リース=マイヤーズ ルー・リード(本人役で出演) アン・ヘッシュ
クリスティーナ・リッチ ジェシカ・ラング ミシェル・ウィリアムス

1986年、若くして既にライターとしての才能を高く評価されているリジーは、ハーバード大学に通い始める。魅力的で才能豊かな彼女には、何の悩みもないように見えたが、人知れぬ悩みがあった。執着する母親と、めったに訪ねてこない父親との関係。そして自傷行為を伴ううつの症状。他人も自分も傷つける彼女を見かねたスターリング医師が、新しい薬の処方を決意する。
その薬の名はプロザック。

本当にこのタイトルで良かったのかな?「~依存症」
という言葉の意味を、私は「~がないと生きていけない人」「~に頼って生きている人」と解釈している。するとタイトルの意味は、
「うつの状態でないと生きていけない人」「うつに頼って生きている人」となる。うーん、確かに、うつ状態にあり、その症状を露にする事で、彼女は立っていられるから、意味としては合ってるのだけれど、何かしっくりこない。
神経質で、イライラすると煙草を吸う母親は、過干渉気味で、自分の母親だったらごめん被りたい(ラング好演)。けど、だからといって「全ての原因は彼女だ」なんて責めるのが、いい方法とも思えない。
愛情をどのように注いだかは知らないが、高額な治療費を払うため、母は金銭的にはかなり苦労をして娘を育ててきたと思う。気も休まる事もあまりなかったろう。するとそのいらいらを察知してリジ―がた…って、ループ状態の生活だったのではないか。父親もあんまりデリカシーがあるとは思えない。自分の娘とそう年の変わらない恋人と、大学を予告もなく訪ねて来るなんて。それでも、やっぱり親子だから、彼とリジーの愛情の行き違いは哀しい。
リジ―が治療費の請求書の事を聞いたのは、「これだけの治療費を皆私が払ったのよ。」という、母親のような返事を期待していたわけではない。金で愛情を語って欲しかったわけじゃない。
自分の事を気にかけてくれているって証が欲しかっただけ。なのに、父親は
「金を取ろうってのか。」としか解釈できない。
「私を見て。」が望みなのに、友人も恋人もきつい言葉で追い払ってしまう。
無軌道な、いや、無軌道であるかどうかさえ把握できているか怪しいリジ―の幅広い心の動きを、リッチがうまく演じている。

皮肉というか、ショックだったのは、今までであれば、主として、友人の励ましや精神科医のアドバイス、または本を書く事によって病気は治るという解決法だったのに、今回リジーを「治す」のは、そのどれでもなく、プロザックという薬だった事。人では、もう精神病は治せないのか?唯一の「人による救い」は、ルー・リードに頬をなでられた時にリジ―が流す涙くらいか。
治ったとはいうものの、じゃあ今までの自分こそ本当の自分だったのでは?と悩むリジーの自問自答には、先の問い同様、簡単に答えは出ないのだろう。

原作本:私は「うつ依存症」の女
エリザベス=バーツェル
講談社刊 1800円
2005-05-29





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最終更新日  November 20, 2024 12:47:40 AM
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