金田一耕助再び~NHKスーパープレミアム「悪魔が来りて笛を吹く」&早坂暁最後の脚本「春子の人形」
みなさん、こんばんは。お盆ですね。海外に行かれた方もいらっしゃるのでしょうか。NHKのドラマを二つ見ました。NHKスーパープレミアム「悪魔が来りて笛を吹く」を見ました。銀座での殺人事件の容疑者にされた旧華族の椿英輔が自殺。その無実を信じる娘の美禰子からの依頼を受けた金田一耕助は、椿邸の住人が行う奇妙な占いに立ち会う。そのとき、夜の洋館に、死んだはずの英輔が奏でるフルートの音色が響く!そしてその夜、屋敷で殺人事件が起こる。横溝正史のゴシック・ホラーを映像化。金田一が連続殺人事件の謎に挑む!【原作】横溝正史【出演】吉岡秀隆 志田未来,中村蒼,筒井真理子,村上淳,篠原ゆき子,中島広稀,中村育二,池田成志,火野正平,益岡徹,市川知宏,山西惇,倉科カナ,倍賞美津子,黒沢あすか,見里瑞穂,小林涼子,山村紅葉,橋本マナミ,白井哲也,山西規喜,宮川サキ,岡崎美知子,小市慢太郎【脚本】喜安浩平印象的だったのは東太郎と美禰子との関係が分かった時一彦が「父が申し訳ないことを」みたいな内容を東太郎に言ったシーン。こんな時でも生まれつきの育ちの良さが出てしまう一彦と同じ立場ながら第三者への謝罪が言えないで怒りと困惑ばかりの東太郎の対比が際立っていた。自分にこれほどの苦しみを与えた相手こそ悪魔だと思っていたのに当の悪魔が思いがけない人物であったことを知らされた時の悲しさよ。自らの膿で滅びゆく特権階級と傷を抱えて生きる逞しき庶民&新世代の対比。この二人のシーン和む。そして次はいよいよ 八つ墓村 なんですね?悪魔が来りて笛を吹く [ 吉岡秀隆 ]楽天で購入NHKスペシャルドラマ「花へんろ 特別編 春子の人形」を見ました。【作】早坂暁【脚本】冨川元文【出演】坂東龍汰 芦田愛菜 中西美帆 尾美としのり 田中裕子【制作統括】千葉聡史(NHK) 伴野智(東北新社)【プロデューサー】加藤邦英(プロジェクト暁)【演出】平山武之昭和初期の四国、松山。お遍路道に沿った商家の軒下に、人形と一緒に赤ん坊が置き去りにされていた。生活苦のお遍路さんらしい・・。この女の子は春子と名づけられ、少年・良介の3歳違いの妹として仲むつまじく育てられた。やがて戦争が始まり、16歳の良介は、海軍兵学校に合格して瀬戸内の海を渡った。思案した母親・静子は初めて春子に事実を告げた。「本当の兄妹ではない」と。兄にほのかな恋心を抱いていた春子は無邪気に喜び、それを兄に伝えるために広島へ向かった。その翌日・・・原子爆弾が、上空でさく裂する。終戦後、故郷に戻った良介は、信じるものもなく、妹を亡くした喪失感にさいなまれる。やがて苦悩する良介は、ある決心をする。13歳で亡くなった妹のことを、早坂はずっと書くことができなかった。しかし、数年前から“これだけは未来のために書き残したい”と脚本に向き合い始めた。病と闘いながら執筆を続けたが、途中から冨川元文にバトンタッチ、冨川が原稿を書き終えた2日後、この世を去った。人間の本質と社会を鋭い洞察力で描きつづけた早坂暁のいわば「人生の原点」を鮮やかに示す、遺作ともいうべきドラマ。 ゆったりした話のテンポと寂しげな音楽が 花へんろ を思わせる。電気が来ない電車の中で夏の暑さにじりじりと焼かれていた学生達が窓を開けたら真っ暗な中に無数の鬼火(原爆で焼かれた人たちの魂)が浮かんでいたシーンがぞっとした。花へんろ特別編 春子の人形 DVDNHKスクエア キャラクター館