南の魔法使いをたおした勇者のはなし
「あなたが、南の洞窟に住む、悪い魔法使いをたおした勇者様ですか」旅の勇者は人々の依頼を受け、南の魔法使いと言われる悪い魔法使いをたおし、この村にやってきた。もちろん、報酬などはいらない。世界が平和になればそれでいいのだ。「実はこの村の北にも悪い魔法使いが住んでいるのです。われわれの村は長い間、南と北の二人の魔法使いにほとほと困ってきたのですが、南の魔法使いをたおしたあなたの力があれば、必ずや北の魔法使いをたおすことが可能なはず。ぜひ、北の魔法使いをたおしていただきたい」もちろんOKだ。人々が困っているのなら、この力、惜しみはせぬ。旅の勇者は、依頼を快く引き受けた。北の魔法使いは、村の北にある洞窟に住んでいるという。洞窟ではこれまで戦ったことのないようなさまざまな敵との戦いがまっていた。そして、その奥に着いたとき、北の魔法使いが現れた。旅の勇者は、激闘の末、剣と魔法と少しの勇気をもって、北の魔法使いをたおした。そして、新たな地へと旅に出るのであった。つづく(最初に戻る)という、無限ループの話を思いつきました。