かれこれ半年近く迷惑メールとお付き合いをしているので続報を書くことにします。
事の発端は今年の初め。
全文英語の迷惑メールが1月ぐらいから毎日5~6通ぐらい会社名義のアドレスに届くようになった。
一番簡単な対応はそのアドレスを廃棄処分にして新しい会社名義のアドレスを取得すれば、それで一丁上がり。煩わしいことは何もなく迷惑メールにも悩まされることはない。
が、私はその方法を選択しなかった。理由は簡単。私が毎日迷惑メールを受信したその煩わしさを彼らにも味合わせてやらなければ気が済まないのだ。
そこで私が取った行動を説明すると
●会社名義の新規アドレス取得→顧客とのやりとりはこの新アドレスで行う。
●会社名義の迷惑メールが来る旧アドレス→そのまま存続させる。
この方法を取ると迷惑メールが来る旧アドレスは完全に『迷惑メール受信専用アドレス』となる。このままだと迷惑メールばっかりがどんどん溜まっていくので、迷惑メールフィルターで強制的に廃棄処分を行うのだ。
この強制廃棄処分を行うと、私にメールが届いたという信号が迷惑メール発送者には返されないために、つまり迷惑メールを私が目にしていないということになるため、迷惑メール発送者は、私が強制廃棄処分を行っているな?と推測するわけだ。
で、彼らが次に取る行動は一つだけ。
私が設定した迷惑メールフィルターをくぐり抜けるために知恵を絞らなければならないのだ。
具体的に説明すると
●全文英語なので『件名にyouという単語が含まれていると強制削除』という設定を行う。
●迷惑メール発送者はそのことを知らないので、件名にyouという単語を使用する。
●強制削除対象となるので、私がメールを見ることなくして廃棄処分となってしまう。
●迷惑メール発送者には私がメールを見たという信号が返らないので、彼らは疑問に思う。
●迷惑メール発送者は何度も同じメールを発送しても信号が返らないので、どの単語を使用すると強制廃棄処分になるのかを推理する。
●彼らもバカではないので何日か後に『you』という単語が含まれていると、強制削除になることに気が付く。
●そこで今度は『you』という単語を使用しない件名を考える。
●『you』という単語を使用していないので、私は再び迷惑メールを受信してしまう。
●そこで私は受信したメールをよく見て、今度は『loveという単語が含まれていると強制削除』という設定を行う
いわゆるエンドレスループ(果てのない繰り返し)だ。
こうなってくると完全に主従逆転。
いままでは迷惑メールを送りつけられるだけの受け身状態だったが、立場は逆転したと言っていいだろう。
日本の単なるパソコン使用者と海外の迷惑メール発送者との間で目に見えぬ知恵比べの戦いが回線越しに行われているのだ。
こちらからすると強制削除しても、その設定の網の目をあの手この手で何度もくぐり抜けてくる迷惑メール発送者はまるでエイリアンのよう。
が、主導権は私が握っているために、私が設定したフィルターをくぐり抜けない限り、迷惑メールは私に届かない。
彼らはどのようなフィルターを私が設定しているかが分からないため、その解析に時間を費やす。
私のやり方は真綿で首をじわっじわっと絞める方法だが、こんなことを今年の初めから今までずっとやっていた結果、登録した単語の数は数百個。
かれこれ半年以上経過しているが、それでも先週は迷惑メールが届いた。
そこで今度はかなり強固なフィルターを私はかけた。
もうこのアドレスを利用して顧客とメールのやりとりをすることはないため、自由自在にフィルターをかけることが出来る。今頃は遠く海外でどうやったらこのフィルターを突破出来るか頭を悩ませている姿が目に浮かぶ。
それにしても一週間近く迷惑メールが来ないので、私としてはかなりいい気分だ。逆算すると40通前後の迷惑メールを彼らは発送しているはずだが、それがことごとくフィルターにはねられている計算になる。
今は私の設定したフィルター解析に彼らが成功することを期待して(?)待っている状態だ。
まるでエイリアン以上にねちっこい迷惑メール発送者が、私の設定したトラップをくぐり抜けて再び私に迷惑メールを届ける事が出来るのか否か?
それとも私におちょくられていることに気が付いて諦めるか?
結論が出るのはまだ先のようだ。
関連記事
●2007年03月18日 ★迷惑メール対策-その2★
●2007年02月25日 ★迷惑メール対策-その1★