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1991年に竣工した渋谷区南平台のマレーシア大使館の全サイン工事を担当したときのことだ。一番難儀したのはこの紋章。当時はイラストレータもフォトショップもなく、このような複雑な紋章を描くときには手作業に頼るほかはなかった 机の上の平面に紋章を描くならいざ知らず、ご覧のように微妙なカーブを見せている成型加工品の上に絵筆で描かなければならないからさあ大変 それも色が何色も重なっているので、とても手間暇がかかるのだ。手作業で色を載せる場合、塗ったばかりの色の上に別の色を重ねることは出来ない。やっぱり乾くのを待つしかないわけだ。だから時間のかかること、かかること。 どこかのビルの裏側通用口に表示するサインだったら、多少は手を抜くことが出来るが、大使館に納品する製品はオリジナルを忠実に再現することが求められる。従ってこのときも本国から取り寄せた下絵を基に当社の職人さんが、一つ一つを丁寧に仕上げていったのだ バブル末期とはいいながらもこのマレーシア大使館のサインのグレードは非常に高い。設置後16年経過しているのでかなり埃はかぶっているものの、未だ色褪せていないところを見ると、当時の仕事の丁寧さが充分伺える。これだけの製品を作ることは通常のサイン工事ではもうないだろし、他の場所でも滅多に見ることは出来ないはずだ この周辺の写真がご覧になりたい方は地図をクリック
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