欧州サッカーリーグはこれから佳境に入る。なかでも注目は欧州チャンピオンズリーグ。現在の欧州最強チームを決める戦いで、手に汗を握る熱戦が各地で繰り広げられるためにサッカーファンなら見逃すことは出来ない試合が目白押し。
個人的にはワールドカップよりこちらの方が面白くレベル的にも上だと思っている。ワールドカップは自国を代表する選手で構成するからハイレベルと思われがちだが、実際にはそうではない。サッカーのように連携が重視されるスポーツでは、いくらトップレベルの選手が集まっても即席で構成されたチームであるが故の戦術的な理解度が低く、スムーズにボールが流れないことがあるのだ。
1年間を通して同じ監督、同じ選手で構成されたチームの組織としての完成度の高さは、なかなかワールドカップでは見つけにくいが、欧州チャンピオンズリーグでは毎年のようにそれを見ることが出来る。蛇足ながら2006年ワールドカップを優勝したリッピ監督率いるイタリアチームは凄かったけれども、それはまた後日。
近年スゴイなあと思ったのは2,3年前の英国チェルシー。モウリーニョ監督の下、選手11人の動きはまるで贅肉を極限まで落とし込んだ完璧な軍隊の統率を見ているかのように素晴らしく、あまりにも美しすぎてため息が出るほどだった。
監督の指示を遂行する選手の能力的な高さもさることながら、見事それを90分間具現化した選手達もお見事。こればっかりは年間を通して練習してきた成果としか言いようがない。
現代サッカーにおける最高レベルの、気のあった仲間の『当意即妙』のプレーを見ることが出来るのが欧州チャンピオンズリーグなのだ。
●2008年2月19日および20日の試合予定
この中で注目はなんと言っても『アーセナル対ミラン』。英国プレミアリーグNo.1チームと昨年チャンピオンズリーグ優勝チームとの激突だけに片時も見逃すことが出来ないハイレベルの戦いになるのは必至。勝負は第二戦ミラノまで持ち越される可能性が高いが、いずれにしてもこれがサッカーという試合内容を期待したい。ひょっとしたら二年にわたり激突したバルセロナ対チェルシーにように代々まで語り継がれる試合になるかもしれない。
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