いろいろと物議を醸し出しているアップル新サービス"MobileMe"だが、2008年07月11日に公開されたiTunes7.7がさらに混乱に拍車をかけているようだ。
事前知識が無かったのでWindows VistaマシンでiTunes7.7をダウンロードして起動したら、奇妙なメッセージが出てきた。
"AppleMobileDeviceHelperは動作を停止しました"と表示されたダイアログが、数秒おきに開き、閉じても閉じても無限増殖を繰り返すというもの。放っておくとどんどん増え続けタスクバーが占拠されるので、iTunesを使うことが出来ない。
もう一台あるWindows XP Service Pack2+iTunes7.7では表示されなかっただけに、Vistaマシン固有の現象なのかもしれないが、それにしてもネットでこれだけ取り上げられているぐらいだから、個人のマシン環境に左右されるような現象ではなかろう。
★「iTunes」v7.7に一部環境でエラーダイアログが表示され続ける問題
iPhone 3G全世界22か国同時発売、"MobileMe"7月11日新サービス提供開始、7月11日にiTunes公開ダウンロードなど様々なことを一挙に集中して行った反動だろう。もう少しずらしてやれば良かったのに、華々しく飾ろうとして結局墓穴を掘ったようなものだ。パワーユーザやマニアは別に構わない。彼らはこのような時にどのように対処すればいいのか、痛いほど身に染みて分かっているからだ。
パワーユーザはネット上を徘徊して自由自在に情報を入手し、適切な対応を取ることが出来るが、問題は初心者や知識のない人達だ。おそらく右往左往、意味も原因も分からなければ対処することも出来ない、ただ傍観して台風が通り過ぎ去るのを見ているだけ、そんな状況だろう。アップルには猛省を促したいと思う。なお掲示板より引用した以下の意見には激しく同意。
●@me.com】MobileMe/.Mac Part21【@mac.com】
●255 名称未設定 [sage] Date:2008/07/19(土) 12:47:40 ID:aUFtyC+v0 Be:
10.4.11iPodTouch
遅ればせながらプッシュ環境にしてみた、Touchの変更が即座にモバミに反映されたり、その逆も成功してなんか便利っぽい!
と思うのだが、モバミがすべての中心って所に不安を感じるのは.Mac時代からの体たらくが身に沁みているからだろうか、普通個人のMac上のデーターより、データーセンターにおいてある有料サービスのほうがよっぽど安心出来るはずだが、モバミに関してはいつか全部白紙にされるような不安にかられる(w
●285 名称未設定 [sage] Date:2008/07/19(土) 16:47:03 ID:ELMOjFoN0 Be:
>>255
>個人のMac上のデーターより、データーセンターにおいてある有料サービスのほうがよっぽど安心出来るはずだが、モバミに関してはいつか全部白紙にされるような不安にかられる(w
信頼性の点から仕事に使う人はいないと思うけど、個人でも導入したら返って不安になっちゃうかもね。.Mac時代のiDiskでは何度も初期化を強いられた。何のために苦労してiDisk使おうとしてるのかとはっと我に返り、使わなくなったらストレスなくなった。
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●荒れ模様だった『iPhone 3G』世界同時発売
去る11日は『iPhone 3G』の世界同時発売日だったが、ことはスムーズに進まなかった。既存の iPhoneユーザーは、新バージョンの『iTunes』や新ファームフェア『iPhone 2.0』のダウンロードに四苦八苦した。一方、iPhone 3Gで初めて iPhone を手にするユーザーのなかには、起動時認証の問題や在庫不足に悩まされる人もいた。
Apple の CEO (最高経営責任者) Steve Jobs 氏は、7月11日に iPhone 3Gを世界22か国で同時発売すると約束していた。『Engadget』『Gizmodo』『MacRumors』などのサイトのレポートによれば、正午までに売り切れる店舗が続出し、新しいソフトウェアとファームウェアをダウンロードしようとしたユーザーは、何度もタイムアウトエラーを経験したという。
シアトル地域のプログラマ Ken Levy 氏は、11日早朝の自らの体験を Eメールで寄せてくれた。
「35分ほど前、iPhone 2.0 (ファームウェア)がついに入手可能になった。半分ほど処理が進んだところで、プロセスが取り消しになり、ファームウェアが復元された。その後、『工場出荷状態への初期化(factory default)』設定が完了したとのメッセージが出て、私の iPhoneは無効化されてしまった。保存していたデータや設定が消えたかどうかは分からないが、その可能性はあるかもしれない。今しがた iTunesをロードしようとしたら、サーバーに接続できないと表示された」
その後 Levy 氏は、良い結果に終わったことを伝えてきた。サーバーに接続でき、ダウンロードは続行され、2.0ファームウェアをインストールできたという。保存していたデータも一切消えていなかった。「データを失うような恐れはないと思う。単に忍耐力が必要なだけだ。新しい携帯電話が発売されたときには起きがちな話だ」とLevy 氏は述べている。
なお Enderle Group のアナリスト Rob Enderle 氏によれば、2007年の第1世代 iPhone発売時に、ユーザーが殺到してネットワークがダウンするという問題が起きたにもかかわらず、今回これほど大規模な一斉発売を行なおうとしたことは、Apple の失策だという。
同氏は取材に対し、「同じ過ちを2度も繰り返すベンダーは愚かだ。発売日をずらすべきだった。全世界で一斉に発売したところで、せいぜい自慢の種になるくらいしかメリットはない」と述べている。