2010年04月14日 日本経済新聞朝刊37頁より引用
他の種目は知らないが、最近の一般新聞を読んでいるとようやく日本サッカーの現状を批判する記事がいくつか登場するようになってきた。スカパーやWOWOWで日頃から欧州南米サッカーに親しんでいると、現在の日本サッカー界のレベルがどの程度にあるのかは誰でも知っていることだが、歯痒いのは日本人の体質なのか業界や個人批判記事は殆ど書かれない点にある。
古い話で恐縮だが、全世界で酷評された柳沢敦選手の海外記事のときも日本の一般新聞は言及しなかったが、つい先日中村俊輔選手がマリノスに復帰したときも「お帰りなさい」はまだしもその理由については読売・日経新聞ではまるで触れなかった。中村俊輔選手に対する関心は全くないので深く言及するつもりもないが、スペイン在籍チームの監督から半年近くいるのに進歩がまるで感じられないと酷評され、入団当初の期待とは裏腹にスペインで使い物にならなかったから帰ってきたのにそれには目をつぶってしまう。
それを言っちゃおしまいよというか身も蓋も無いが、日本サッカーのレベルでは誰が監督をやっても結果はさほど変わらないような気がする。ことサッカーに関して言えば監督や選手個人の資質によるものだけで簡単にレベルアップ出来るものではないのだ。個人的にはマスコミや一般の人達のサッカーを見るレベルが低いからいつまで経っても日本サッカーが強くならないのだと思っているが、2008年08月16日『ちょっと情けないと思うオリンピックサッカー』ではこう書いた。
『日本経済新聞の記事のような誰でも書けるようなありきたりの解説文では、この五輪サッカーを取り巻く状況を理解したことにはならない。監督の敗戦の弁も情けなかったが、本来ならばそれを糾弾すべきマスコミの五輪サッカーの背景と歴史に対する認識不足もちょっと酷すぎる』
それから比較すれば大いなる前進というか進歩だと思うが、上記新聞の文中の『あるいは、こういうことだったのだろうかとも深読みしてしまう』は考えすぎ。監督、選手共にそこまでの技量はないだろう。
さて日本経済新聞の夕刊を読んでいたら、南アフリカについての情報がいくつか掲載されていた。我々日本から最も遠い国と思われるだけにこうしてまとめて紹介してくれると非常に役に立つ。考えてみればあと二月でワールドカップが開催されるのだ。欧州サッカーはこれからがいよいよ本番、佳境を迎える。事故や怪我無く多くの代表選手が南アフリカの地に立つことを切実に祈りたい。
2010年04月15日 日本経済新聞夕刊7頁より引用
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