東武伊勢崎線の業平(なりひら)駅前で下車するとすぐ目の前に『東京スカイツリーインフォプラザ』がある。名前から判断すると何やら格式を感じさせる立派な施設を想像しがちだが、実際のところはどの街角にでもありそうなごくごく一般的なオフィスビルを改装しただけだ。が、この手狭なビル、見た目とは裏腹に今や押上界隈の超人気スポットであることを知っている人はあまり居ないだろう。

つい先日紹介がてら、その東京スカイツリーインフォプラザに団体客の一人として行ってきたが、団体客の予約受付は半年先までほぼ満杯だとか。次回来るときは個人客で来るか、さもなくば平日の雨模様のときにお越し下さいと釘を刺される始末だ。押上界隈を歩いても今や平日でさえ至る所でカメラ片手にスカイツリーの雄姿を記念に残そうとする人たちで一杯なのを見れば、それも頷けるというもの。

先日その姿を真下からじっくりと眺めてみたが、もうこれは異界の摩天楼そのものだ。そのあまりの巨大さ故に畏怖の念を抱き、初めて見た人がひれ伏したとしても何ら驚くべきことはないといった風情すら漂い始めている。そしてその理由の一端としては使用されている鋼材の材質と精度の高さも一役買っていることは間違いないだろう。真下から見上げたときに即座に視界に入って来るのは直径2.3m厚さ10cmという前代未聞の鋼管だが、その桁外れの規格外の鋼管がまるで定規でも当てたかのようにミリ単位の精度で組み合わされていくのだ。機能美以外の何ものでもないだろう。こういう仕事に従事している人間ですら我が目を疑う厚さ100ミリの鋼管をまるで蜘蛛の巣を張り巡らすかのように組み立てていく技術と経験と叡智を目のあたりにしたければ、ここ東京スカイツリーが一番の場所かもしれない。

閑話休題、そのスカイツリーインフォプラザでパンフレットをもらってきた。その他にもいろいろな資料をもらってきたので漸次掲載するとして、スカイツリーにまつわる様々な話題を軽妙な受け答えでやり取りするガイドさんの説明を聞きながら、押上界隈を散策するのも楽しいというもの。次回はその残りの資料を掲載します。


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