グループリーグ突破の条件はと聞かれると、目安としては一勝一敗一分けぐらいだろうか?つまり勝点4以上が必要となってくるのだが、日本が属しているグループEもレベルがかなり高く、悲願の初優勝を狙うオランダ、欧州グループ予選を堂々第一位で通過したデンマーク、そしてアフリカ最優秀選手賞に三度輝いたエトー擁するカメルーンといずれも侮りがたい相手だ。どの国も勝点3をどこから勝ち取るのか計算しながら試合運びを考えなくてはならないが、現時点では一弱三強であるために各国は照準を日本に合わせてくることになる。つまり三か国から見れば日本は草刈り場、ここで取りこぼしをした国がまず間違いなくグループリーグ敗退となってしまう。
だから常識的に考えればベスト4進出などは夢の夢、それどころかグループリーグ三戦全敗の方が確率的にはるかに高い。が、確率的にはほぼ絶望のグループリーグ突破だが、内容は問わないので結果を出して欲しいものだと思う。なぜならこのワールドカップで結果を出さないと、いつまで経っても欧州各国や南米諸国は日本と対戦する時に手を抜くからだ。口先だけは日本を褒め称えながらも、いざ対戦となったら適度に力を抜いた消化試合、負けると自国のメディアから叩かれるので悪くて引き分けでお茶を濁すといったパターンから抜け出すことが出来ないのだ。蛇足ながら昨晩行われた日本対イングランドがそのちょうどいい事例だ。この文章は日本対イングランド戦を見る前に書き上げたのだが、結果としてまさにその通りになってしまっている。
2001年南米予選のアルゼンチン対ブラジルだったと思うが、マルセロ・ビエルサ監督率いるアルゼンチン代表はブラジルとホームで戦うことになっていた。南米の雌雄を決する戦いとして全世界が注目している大一番だ。ことサッカーに関してはお互い一目置きつつも、自分たちこそが南米の覇者なのだと決して譲らない両国同士。戦う前から場外各地の喧騒を含めて熱気の渦に包まれるが、その試合前アルゼンチンのビエルサ監督の表情が凄かった。
まさに鬼の形相。その溢れんばかりの闘志が炎に転化して体全体を包み込んでいるかのような迫力を感じさせるほどで、テレビの画面を通して鬼気迫るものがこちらにも伝わってくるのだ。もう見ているだけで鳥肌が立つ、震え上がるような凄まじさだった。ブラジルといえば誰でもサッカー王国として知られているが、そのブラジル代表がまるでアルゼンチンホームでは畏怖しているかのように元気なく敗退。後にも先にもあれほどまでにしおれたブラジル代表は初めて見たものだ。
技術的には完全に劣っており、その差はいかんともしがたい。とは言いながらも死ぬ気で頑張ればひょっとしたら光明は見えてくるかもしれない。2006年のワールドカップの日本戦三試合は全部見たが私の目から見て粉骨砕身の気構えを見せた選手は皆無で、試合後半になると全員が諦めの境地に陥ってしまっていた。大げさに聞こえるかもしれないが、これは生死を賭けたワールドカップという名の戦争だ。銀メダルや銅メダルを取って喜ぶオリンピック程度のレベルの人間はここでは必要ない。生き抜くこと、勝つことだけが求められるプロスポーツ選手としての意地を日本代表に見せて欲しいものであると常々思う。
2010年5月22日に世界最高峰のクラブを決める欧州チャンピオンズリーグ決勝戦で独バイエルンミュンヘンはイタリア・インテルに0対2の完敗を喫したが、敗戦後のルイス・ファンハール監督の表情が忘れられないサッカーファンも多いことだろう。負けたことは事実として認めながらも毅然としたその顔つきからは、敗戦の悔しさを糧に捲土重来を画策する野心をまるで隠そうとしていないのが伺えたからだ。言葉こそ発しなかったが、その表情は『今に見ていろよ、この借りは必ず返してやるからな』と雄弁に物語っていたのだ。敗戦後グラウンドに大の字になって横たわった中田英寿選手のような行為は論外としても、試合後の表情を見ていればどの程度やる気があったのかは一目瞭然となる。
閑話休題、ヨハネスブルグの街を上空から眺めていると、不思議な形をした建物が非常に多い。本日掲載する建物は"Diamond Building"と呼ばれる建物らしいが、その名前の通りダイヤモンドを模したかのようなデザインに思わず目を惹かれてしまった。資料が乏しくその詳細は一切不明だが、なにか分かれば掲載していきたいと思う。
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