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テーマ:サッカーあれこれ(20139)
カテゴリ:┣ ★サッカーについて★
ワールドカップで勝ち進むにあたり何が必要なのか?攻撃力、守備力、組織力、そして経験を含めた総合力がものをいうのは誰にでも分かることだが、昨日も書いた通り下馬評通りに物事が進むのならば優勝する国は決まっている。順当にいけばスペイン、次点がブラジル、アルゼンチンぐらいだろう。が、これ以外に未知の要素が加わるために優勝筆頭国が優勝出来なかったり、思わぬところで涙を飲む場面が現れることになるのだ。
2010年06月09日・日本経済新聞・朝刊37頁より引用 欧州各国はどの国でもリーグ戦が終わった直後、年間を通して50試合前後のハードワークをこなしてきただけにどの選手も疲労が激しい。50試合前後でと思うかもしれないが、欧州南米のトップレベルの選手ともなると、各国間の移動距離と時差がそれに加わることになるのだ。単純に考えても日本のプロ野球選手や大相撲の力士の移動距離と言えば、時差がまるでない北海道から九州までの国内移動でせいぜい3000km程度。それに対しアルゼンチン代表のリオネル・メッシは拠点を所属チームのスペイン・バルセロナに置くために、代表チームとクラブチームの二足わらじでバルセロナと南米各国とをおそらく一月ないしは二月に一度は行き来するのだろう。そしてその合間を縫って欧州チャンピオンズリーグを戦うためにイタリア、ロシア、ウクライナ、ドイツ、イングランドでホーム&アウェイの戦いを行う。一年を通してどれ位の移動距離なのかは想像も付かないが、Jリーグやプロ野球選手の移動距離など比較対象にすらならないのが分かると思う。 ワールドカップ2010は南アフリカ対メキシコ、フランス対ウルグアイの二試合を見たが、フランスのリベリは本来の調子には遠い状態でキレが今ひとつと言ったところだった。欧州チャンピオンズリーグ終盤戦で退場をくらって以来だから、おおよそ一月ぶりに見たが、これから徐々に調子を上げていくのだろう。が、いずれにしても一月間の長丁場で最も重要視されるのはその選手自身のコンディションそのもの。各国選手の実力は軒並み分かっているだけに、後は戦う選手の調子をトップレベルに持って行けた国に勝利の女神が微笑むことになるのだ。 昨晩のアルゼンチン対ナイジェリア戦。もしあの試合がスペイン・バルセロナまたはマドリードで行われていたとしたら、おそらくアルゼンチンが5-0ぐらいで完勝していただろう。イグアインも2,3点好機に得点出来なかったし、メッシに至っては3,4点得点してもおかしくはなかった。1対0に終わったのは、初戦だったこと、南アフリカの大地で行われたこと、新しいボールへの対応が実戦ともなるとまだまだ不十分だったことなど様々な要因を挙げることが出来ると思う。単純に運が無かったので得点出来なかったという見方もあるかもしれないが、微妙な足元の感覚がアフリカ特有の雰囲気に馴染むまでにはあと1,2試合必要なのだろう。が、即座に環境の変化に適応する術(すべ)を備えているのもトップ選手ならでは。強国の選手ともなれば格下の国を相手に必要最低限度の力で勝利を収め、かつまたアフリカ大地の雰囲気に体を順応させていくことが可能だ。そして最後に必要なのは人間の力ではどうすることも出来ないほんの少しばかりの運。コンディションまではスタッフを含めた叡智を尽くせば対応可能であろうが、運ばかりは人智の及ばぬ所なのだ。 関連記事 ●2010年06月12日 ワールドカップ・スペインは勝ち進めるか? ●2010年06月07日 オランダ・ザーンダムのカラフルなホテル ●2010年06月05日 賭け率から見たワールドカップの優勝国 ●2010年05月31日 ヨハネスブルグのダイアモンドビルディング ●2009年12月31日2010年ワールドカップのグループ分析-その2 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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