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2010年07月24日
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国別対抗の試合となるととかくワールドカップに話題が集中するが、実は各大陸ごとに行われる選手権も見逃せない試合が多い。その代表的な事例が欧州選手権、いわゆるEUROだ。ブラジルとアルゼンチンが参加しないだけの事実上ワールドカップと同質の大会であるが、ここ日本では放映されるのがWOWOWだけということもあり、あまり話題に上ることはない。そして南米選手権、コパアメリカも是非とも見たい大会の一つなのだが、サッカー専門の有料番組でしか放送されなかったように記憶している。

●コパアメリカ


1910年にアルゼンチン、チリ、ウルグアイの3カ国による大会が開かれたが、CONMEBOLが設立された1916年の大会が第1回大会とされる。第1回大会はアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ、チリの4カ国が参加し、アルゼンチンで開催された。1921年のパラグアイを皮切りに、1926年にボリビア、1927年にペルー、1939年にエクアドル、1945年にコロンビア、1967年にベネズエラが初参加し、南米10カ国全てが参加することとなる。

南米選手権は変則的に開催されていたが、1967年ウルグアイ大会からしばらく中断され、1975年に再開された。この1975年大会からの3大会は、集中開催方式ではなくホーム・アンド・アウェー方式で行われている。1979年大会から原則4年ごとの開催となった。1987年アルゼンチン大会以降は2年ごとに変更されたが、2004年ペルー大会以降は再び4年ごとの開催に戻る。

1993年エクアドル大会には北中米カリブ海サッカー連盟からメキシコ、アメリカ合衆国の2カ国を招待。これ以降各大会で2カ国(2001年コロンビア大会はアルゼンチンが参加を辞退したため3カ国)を招待している。これまでメキシコ、アメリカ合衆国、コスタリカ、ホンジュラス等、基本的に地理的に近い北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)から招待される事が定例になっている。唯一の例外として、1999年パラグアイ大会にアジアサッカー連盟(AFC)の日本が招待され、2011年アルゼンチン大会にも招待されることが決定している。


Wikipediaを見ても分かるように開催年に規則性がなく不定期に開かれており、2001年コロンビア開催の時は直前まで実施が危ぶまれていたこともある。南米諸国の政治情勢に左右されがちなコパアメリカであるが、各国の臨む姿勢を見ていると千差万別。国威発揚、真剣勝負、若手育成などそれぞれの国の思惑が錯綜するためにワールドカップとはまた一味異なる大会になるのだ。ここ日本では断片的にしか放送されないために浅学の知識で書くと、90年代半ばまでの優勝国を見ると圧倒的にアルゼンチンが多い。ブラジルはそれまではコパアメリカを若手育成の場として捉え、いわゆるレギュラークラスを送り込まなかったためらしいが、90年代半ばから方針転換。97年以降は2001年を除いて毎回優勝している。

さすがに親善試合、消化試合で臨む国は無いものの、前述のように次回ワールドカップに備えたチーム作りを目的として参加する国もあるので、南米諸国の次の世代にどのような人材が居るのかを確認しながら見るのも楽しい。が、一番の見どころはやはりサッカーの原点回帰とでも呼ぶべき個人個人のプレイの質の高さを再確認させてくれることにあると思う。1対1では絶対に負けない、取られたら取り返す、やられたらやり返す。チーム戦術も大切なものだが、コパアメリカを見ていると、荒々しいプレイの中にも宝石になる前の原石を見ているような気分に陥るときがあるのだ。

なぜ南米選手権に日本が出場するのか?出場することに意味があるのか?は愚問以外の何ものでもない。『CONMEBOL加盟10カ国に招待国2カ国を合わせた計12チームを4チームずつ3グループに分け1次ラウンドを行う。各グループの1位2位チームおよび、各グループ3位の中で成績順に上位2チームの計8チームが決勝トーナメント進出』するので、ブラジルあるいはアルゼンチンのどちらかと同組になる可能性は約67%(ブラジルとアルゼンチンが同組になることはない)。世界最強レベルの二つの国と真剣勝負が出来る滅多にない機会なのだ。日本程度の実力では、普通だったら頼んでも相手にしてもらえないブラジルとアルゼンチンと試合が出来るだけでも行く価値があるというもの。見たことはないが親善消化試合としか思えないキリンカップなんかをやっている暇があるのだったら、毎回コパアメリカに参加して欲しいと思う。

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Last updated  2010年07月24日 10時29分25秒
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