購入直後のWindowsPCでAdobe Illustratorファイル(拡張子ai)やeps,Photoshopデータ(拡張子psd)を直接見ることは出来ない。仕事柄、MacintoshやWindowsPCを併用しているが、顧客と頻繁にやりとりするIllustratorファイルやPhotoshopデータをWindowsPCで見るためにはそれなりに手を加えないと駄目なのだ。
いろいろと調べると現時点での最善の方法は、2009年05月03日の『aiとepsの専用ビューア(縮小画像の一覧表)-その2』で紹介したようにXnViewで閲覧する事だが、実際にやってみたところ確かに見ることは可能なのだが、少々安定性に欠けるところがあった。現在は多少なりとも改善されているのかもしれないが、少なくとも2009年5月の時点では多少動作が不安定だったと言っていいように思う。
なのでXnViewでai,eps,psdファイルを見ることは諦めていたところ、ここに来てGoogleドキュメントでそれらの拡張子ファイルを見ることが可能になったというニュースが入ってきた。
●GoogleドキュメントビューアをMS Office/画像ビューアとして使う方法
* Microsoft Excel (.XLS .XLSX)
* Microsoft PowerPoint 2007 / 2010 (.PPTX)
* Apple Pages (.PAGES)
* Adobe Illustrator (.AI)
* Adobe Photoshop (.PSD)
* Autodesk AutoCad (.DXF)
* Scalable Vector Graphics (.SVG)
* PostScript (.EPS、.PS)
* TrueType (.TTF)
* XML Paper Specification (.XPS)
もしこれらのファイルをGoogleドキュメントビューアで見ることが可能であれば、印刷指定をプリンタではなくpdfにすることにより、専用ソフト無しで簡単にpdfに変換する事が出来る。となると、大幅に利便性が向上することになり、わざわざ高価なアドビソフトやCADソフトを購入することが不要になるのだ。
ということでまずはCADの定番dxfデータから実験したみた。容量3MB程度のdxfデータをメールに添付して自己宛に送ってみると、実際にGmail画面が描画するまでに多少の時間がかかったものの、細部まできちんと再現出来ていたのでびっくり。これで後は拡大縮小が自由自在に出来れば万々歳なのだが、さすがにそこまでの自由度はなく、局部拡大再生までには至らず数段階のズームアップで終わってしまった。
とは言いながらも充分実用に耐えるレベルまで画面描画が出来ているので、多少の不満は残るものの、メールに添付されたdxfファイルが即座に見ることが出来る利便性の高さは高く評価したい。これであとは印刷指定→pdf→dxfデータのpdf変換をGoogle側で処理してくれれば文句なしなのだが、二度やってみても共に失敗でブラウザChromeが強制終了してしまった。3MBあるdxfデータであるが故に強制終了したのか、軽いデータだったらうまく変換出来たのかは分からぬが、初物としては致し方ないのだろう。
そして肝心のai,eps,psdデータだが、一部再生に失敗したaiデータはあったものの、おおむね良好で表示ボタンをクリックするだけで、そのままPC画面に表示されるのには改めて驚いてしまった。全てのai,eps,psdデータが表示されるとは限らないものの、ワンクリックで表示されるとさすがに便利だ。
Googleドキュメントは仕事を円滑に進める上で無くてはならぬサービスになりつつあるが、いつも思うのはその改善速度が早いこと。使っていて何か至らぬ点があったとしても、しばらくすればそれが改善されているのだ。Googleドキュメントの新機能ボタンをクリックすると、『GoogleではGoogleドキュメントの改善に引き続き取り組んでおり、お客様からのご提案にしっかりと耳を傾けてまいります。ご意見、ご感想がありましたらお気軽にお知らせください。ヘルプフォーラムでは、機能の追加や強化に関する情報をチェックすることもできます』と記述されているが、その姿勢に偽りはない。となると、その集大成であるGoogle ChromeOSの発売が待ち遠しいが、さてと発売は一体いつになるのだろう。
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●2009年05月03日 aiとepsの専用ビューア(縮小画像の一覧表)-その2
●2007年11月03日 aiとepsの専用ビューア(縮小画像の一覧表)