ほぼ噂通りの仕様で発売された新しいiPad。アップル公式サイトでは『新しいiPad』と書かれており、Wikipediaによると『iPad第3世代』となるらしい。表記の仕方にはさほど拘っていないのだが、やはり比較するときのことを考えると番号表記は必要になる気がする。2013年に第4世代のiPadが発売されたとしたら、現行のiPadはどのように表記すべきなのか、iPadという名前を全面に押し出すのであれば、せめてiPad2012とかにして欲しいものだが、と思ってしまう。
さて第3世代のiPadが発売されると聞き、購入しようかどうか迷ったが、決め手はやっぱり大解像度。現行iPad2に対して縦横が倍になるために面積比では4倍の解像度になるという。現在のiPad2でもそれほど問題はないのだが、日経新聞の電子版を読むときに4倍の面積比になるのであれば充分見やすいだろうと考えたのだ。ちなみに日経新聞のiPhone版はiPhone専用画面表示だが、iPad版はiPad専用の画面表示ではなく、いわゆる紙の新聞紙タイプ。従って文字を拡大すると、あらが見えて汚いのだ。
新聞紙はどのように製作しているのかは知らないが、全ての紙面を画像として扱っているところを見ると、新聞用紙のレイアウトのままデジタル書籍化するのは難しいのだろう。なので全紙面の画像化なのだろうが、これが第3世代のiPadではどのように見えるのかとても楽しみだ。拡大してもジャギーが分からなければいいのだが、ひょっとしたら大画面デジタルテレビで見る人物の肌のように荒れが見えてしまうのか。
実際に手にとって触ってみると、今現在iPad2を使用している人でも、iPad2と新しいiPadを比較すると、一体どちらが新型なのか殆ど分からないぐらいに似ている。一つ一つを丹念に探していけば微妙に異なる箇所はあるのかもしれないが、試しにiPad2で使用していた保護カバーをそのまま新しいiPadに装着したところぴたりと収まる。従来機種の付属品がそのまま使用出来るのであればいいなと思っていたのだが、これで保護カバーを買い換える必要は無くなった。
それにしてもRetinaと呼ばれる大画面はものすごく綺麗だ。さすがにこの画面を見てしまうと従来機のiPad2は少々画面が荒れて見えてしまう。iPad2から買い換えるかどうか躊躇している人はこの画面を見たら、もう抑えが効かないかもしれないが、アップルが自慢するだけあってこのRetinaディスプレイだけでも買い換える価値が個人的にはあると思う。
最初にインストールしたアプリは日経新聞電子版だが、iPad2と比較するとより画面が明るく綺麗になっており実に新聞が読みやすい。拡大すればジャギーは分かってしまうが、iPad2よりも美しく綺麗なディスプレイ表現のせいで、もうこれで紙の新聞よりも電子書籍新聞の方がいろんな意味で優位に立ったのではないかと思う。文字の読みやすさ、拡大縮小が自由自在、一週間分の朝刊夕刊のまとめよみ、気になった記事の保存、あるいはメール転送など。より新聞記事情報を活用したい方にとっては新しいiPadは必需品になるような気がする。
動作速度に関しては相も変わらず秀逸で、人間の五感に忠実に画面が反応する様は触れていて気持ちがいいほど。今はまだ大解像度を活用したアプリは登場していないので、iPad2も新しいiPadも見た目はそれほど変わりはないが、いずれアプリが対応してくれればデスクトップ画面以上の大解像度はとても便利になるはず。アプリ側の対応を含めてiCloudをもっと積極的に活用出来るようになると嬉しい。
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