2代目iPadから3代目iPadに移行するときに困ったのが電子書籍。あまり間口を広げると後々面倒くさいのは分かっていたのだが、気がつくと、honto,eBookJapanなど数社の電子書籍を利用していた。ユーザ側からすれば購入履歴を販売側で一元管理して、3代目のiPadでもユーザIDとパスワードを入力したら、新しいiPadでも自動的にダウンロードしてくれればいいのだが、規則制限にガチガチにうるさい日本の出版会社のこと、そんなユーザ側への配慮など全く考えていないだろうなと思っていたら、案の定そうだった。
ちなみに新しいiPadへの購入アプリの移動は凄く楽。アップル側が全部管理しているので、自分が購入したアプリで新しいiPadにも登録したいアプリがあるのであれば、選択するだけであとは勝手にやってくれるのだ。
そういえばアドビCSシリーズもPC買い替え時にはシリアル番号を一度アドビサーバーに返却しておく必要があったなということを思い出し、ならばiPadも同じことだろう、ということで販売会社のサーバーに購入した電子書籍の情報を返却した。これで2代目iPadで購入した電子書籍はサーバーに戻したから3代目iPadで再びダウンロードすればいいだろうと思ったのだが、ことはそう簡単ではなかった。
3代目iPadでは購入した電子書籍の履歴表示はされるのだが、肝心のダウンロードが出来ないのだ。一度情報をサーバーに返却したから新しいiPadでもワンクリックでダウンロード出来ると思ったのだが、どうやらそうではないらしい。
調べてみると購入した電子書籍情報を返却すると同時に、利用端末情報も返却しなければならないらしい。つまり2代目iPadではもう電子書籍を利用しないという情報も販売会社に返却しないと、3代目iPadでは購入した電子書籍をダウンロード出来ないのだ。
●重要なお知らせ】iPadの機種変更について
iPadを機種変更されるお客様へ
引き続きebiReaderで読書をお楽しみいただくために、以下の対応をお願いいたします。
【旧機種に対する操作】
(1)トランクルームに書籍をアップロードします。設定画面から「すべての書籍をアップロード」を押してください。
(2)iPadのデバイス登録を解除します。設定画面から「このiPadの利用デバイス登録」をタップし、お使いの端末の「登録解除」を押してください。
【新機種に対する操作】
(3)設定画面において、会員情報の設定、および利用デバイス登録を行ってください。
(4)トランクルームより書籍をダウンロードできます。
分かってしまえば雑作もないことなのかもしれないが、アップルがiTunesを介して管理しているやり方と比較するとお世辞にも褒められたやり方ではない。PCでもモバイル端末でも一番面倒くさいのがこのデータ移行なのだ。早くiBookサービスが日本でも始まって全部アップルが管理してくれた方が楽だとは思うが、旧態依然としている出版業界なので、一朝一夕には変わらないのだろう。アップルiPadやiPod touchは6台前後購入しているはずだが、一度も利用端末情報をアップルに返却したことはない。他の会社で出来てその会社が出来ないということは基本、企業努力が足りないと思ってしまう。
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