仕事に遊びにと、無料ながらも欠かすことの出来ないサービスなっているGoogleマップ。そのあまりの多機能ぶりに使いこなすだけでも一苦労だが、個人的に一番気に入っているのは何といっても端末を選ばずに動作すること。Windows,Macintoshを始めに各種OSできちんと動作し、そして何よりも携帯電話やiPhone,Androidなどのスマートフォンで活用出来るのは、外出時にとてもありがたいものだ。
有料地図サービスを活用する必要がないというか、有料地図サービス以上の利便性の高さ、そして各種のGoogleサービスとの連携を考えると生活必需品の一部となっているが、少々残念なのは、たまにプライバシー優先なのか、ストリートビューで閲覧が出来ない場所があることだ。もちろんこれは致し方のないことだが、先日ネット巡回していたら、東京国立博物館内の様子をPCで閲覧出来ることに気がついた。ITmediaに掲載された以下の記事にその内容が詳しいが、読むとストリートビューの屋内版とでも呼ぶべきこの手法は、かなりの労苦だ。
●東京国立博物館をとらえたGoogleの秘密兵器──「アートプロジェクト」撮影現場の奔走
写真撮影を行うときには誰でもガラスへの映り込みを気にするものだが、考えてみれば360度撮影のストリートビュー屋内版だと、撮影部隊の人数が多ければ多いほど誰かがガラスに映り込むことになり、そのあたりの気遣いも大変だっただろう。
著名な美術作品を見ることが出来るのはありがたいが、個人的に重宝するのは室内のサインと呼ばれる我々の業務と密接に絡むものが見られる点。殆どの美術館・博物館は館内撮影禁止となっており、なかなか館内のサインを撮影するのは難しいのだ。順法精神に従えば撮影はままならず、かといって室内作品同様にあまりお目にかかることの出来ないサインに出会うと写真を撮りたくなるしとの狭間で困った問題だったが、このGoogleアートプロジェクトにより多少は解消されるのかもしれない。
画像も高画質で見ているだけでも充分楽しめる。新しいiPadのRetinaディスプレイで美術品を拡大すると、そのあまりの綺麗さに思わず見入ってしまったが、それにしても便利になったものだとつくづく感じさせられてしまう。日本企業だとまずGoogleのように無償で美術作品を全世界に向けて提供するなどという発想は出てこないだろうし、それを閲覧するための媒体もいまやアップルiPadが最適だ。もちろんPCでも閲覧は可能だが、休日に机の前に座って見るよりも、iPad片手にくつろぎながら見る方が遙かに楽だと思う。