2013年03月08日 読売新聞夕刊21頁より引用
笹子トンネルの崩落事故を見ても分かるようにひとたび事故が発生すると、その原因を突き止めるのにはかなりの時間がかかるものだ。一般的にモノが完成するまでには、設計者・製造者・製作業者・施工者が密接に絡むためにその責任の所在を巡っては、どうしてもお互い相手になすりつけようとする意思が知らず知らずのうちに働いてしまうのだ。特に一度完成した建物だとその多くが不可視となっているために、何が原因なのかを特定するのは極めて困難となるケースもままある。
我々も設計変更を行うときに最優先で考えるのはやはり安全性。工期短縮が至上命題なのは充分理解できるが、それも安全性確保が成立してこそ許されるものだ。ひとたび事故が発生してしまうとその回復に多大な労力を注ぎ込まなければならなくなるのは原発事故を見れば誰しもが分かること。記事に改定あるように事故原因の究明が望まれる。
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