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2013年04月25日(木曜日)読売新聞朝刊25頁より
その昔、自宅界隈にはいろいろな行商人が訪れていた。東京湾で釣った魚を売る人もいれば、豆腐を売る人。屋台を引きながらホッカホカの焼き芋を売る人もいたし、おでんやラーメンの屋台を引く人も居た。中でも珍しいかったのはカニを売る人。確か東京湾で取れたばかりだと説明していたような記憶がうっすらとあるが、東京湾でカニが取れるのかどうか、今から考えると少々腑に落ちない点があるものの、懐かしい記憶ばかりだ。 みな共通していたのは、自分が訪れたことを周囲に知らしめるための独特の合図を持っていたことだ。ラッパを使う人もいたが、その多くは掛け声に特徴があり、幼少ながらもあの声が聞こえてきたら、あの行商人が来たんだなと自然に体が反応してしまうのだ。 この写真に登場するような浅草寺の職人芸は見たことがないが、左下のそば屋の出前はこれぐらいが普通だった。当時は交通量も歩道を歩く人も少ないおおらかな時代だったから、このような職人技が発達したのだろうが、ここ近年ではめっきりと見かけることがなくなったように思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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