『鐘の鳴る丘 有明高原寮』
『♪ 緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台 鐘が鳴りますキンコンカン メイメイ子山羊も啼いてます 風がそよそよ丘の家 黄色いお窓はおいらの家よ ♪』 〈菊田一夫 作詞 古関裕而 作曲〉 戦後の暗い世相に、人間の温かい愛と明日への希望のともしびをかかげようとした、 菊田一夫原作『鐘の鳴る丘』は昭和22年から600回にわたりNHKから放送されまし た。 一世を風靡し、今もなお多くの人々によって歌い継がれている、主題歌の懐かしい 一節です。この放送劇の舞台となったのが『鐘の鳴る丘 有明高原寮』です。 戦前は温泉旅館であったものを昭和21年青少年の更正施設(少年院)として国が利用し 多くの青少年が更正し、巣立って行った想い出多い建物です。 昭和55年、老朽化による取り壊しの際、旧穂高町が法務省より譲り受け、国、県の 援助を得て移転復元し、後世に長く残していくとともに、現在は青少年の健全育成の 施設として活用されています。 旧穂高町 教育委員会より おいちゃんたちの小学校の頃の遠足コースでした。 『鐘の鳴る丘 有明高原寮』は安曇野市穂高有明の宮城(miyasiro)というところに あります。現在では新築されて、時計台はあるものの近代的な建築となってます。 塀の無い少年院として知られていました。そして体育訓練などでは、地元の人達との ソフトボールの試合が行われていました。 塀が無いため逃げようと思えばすぐに逃げられる施設のため、たまに有線放送(当時)で 『脱走のお知らせ』をしていました。 今考えると、『塀の無い少年院』の更正に対する理念は素晴らしいと思います。