大邑子龍廟などなど
今日4月4日は冬至から数えて105日目で、陰暦の清明節になる。中国ではこの日、お墓掃除をするのが習慣となっており、日本で言うお盆のような日でもある。中国では今年から連休の形態を変え、今まで休みでなかった清明節は、3日連休となった。初めて大邑に行ったのは確か、2005年5月。留学生のヤマグチさんと自転車でQiong laiに行った帰りだった。かな?「大好きな趙雲の遺蹟を見ることが出来る!」と、自転車疲れも吹き飛んだのを覚えている。次に行ったのは確か、去年の10月国慶節の時だった。かな?今はどうしているか分からない友達のバイクに乗せてもらって、小雨の中を大邑の劉氏庄園へ行った時の帰り。「職業学校の中に健在する廟を見つけに!」と思ったものの、友人の「帰ろう」の一言で取り消し。今回3回目の大邑となったのは、『清明節には子龍廟で廟会がある』との情報を手に入れたからだ。留学生で遺蹟めぐり仲間の2人と出陣。市内バスに乗り金沙バスセンターへ。連休とあってか、切符売り場にはものすごい行列が出来ていた。大邑へのバスは乗客が一杯になったら出発。高速道路をずっと走るので45分ほどで大邑へと着いた。そこから市内バス2路に乗り、静恵山公園へ。公園は人でにぎわっていた。子龍廟を目指すべく山の上へと登っていく。3年前は石畳だった道も、今はコンクリートできれいに舗装されている。頂上には、以前と変わらぬ子龍廟が私たちを待っていた。お参りに来たのか遊びに来たのか、子供が多い。子龍廟から上がる香の煙で周辺が霞んで見えて、まだここが廃れていないことに喜びを覚える。この廟を守ってる人に「清明節のときに廟会があると聞いたんですが」と聞いてみた。おじさんとおばさんは熱心に色々教えてくれたのだが、一緒に話すし、おばさんは方言が強かったので頭の中がごちゃごちゃに。おばあちゃんが言うには、以前は廟会が開かれていたが、ここ最近はやっていないとのこと。友人と香セットを買い、お参りをして帰った。山を下りるとき、人の流れに沿って西側へ向かって下りた。下りていくうちに、この山が墓地だったことを知った。斜面にはたくさんのお墓があり、たくさんの人が線香を上げている。ここでは見かけなかったが、遠くから爆竹を鳴らす音も響いてくる。きっと、成都からもたくさんの人が里帰りし、午前中にお墓参りを済ませる人が多いのだろうと思った。次は職業高級中学(高校)の中にある子龍廟。学校の警備員に「入るな」と止められたのだが、私たちは”八仙過海各xian神通”で学校にはすんなり通してもらった。学校に入るや、目に飛び込んできたのは、右側に広がる池だった。池のほとりには廊があり、池の中央を白い橋がかかっており、(以前の)中央には亭があり、ゴミなど浮いてるのですが、遠めに見た限りでは「こんなに立派に残っていたのか!」と感動しました。そこからさらに奥へ進むと、壁に囲まれた廟が左側にありました。この廟は上から覗いて見たのですが、半壊以上でとても危なく誰も近づけない状態でした。青白江区の武廟みたいでした。廟の隣には六角亭があり、これも屋根の一部が崩れていて、囲いはないものの、いつ壊れるか分からない状態でした。中には机などが積まれていたそうです。その奥に行くと、墓があります。石碑や説明書きは何もなかったので墓かどうか分からないのですが、地形的に墓の一部のようでした。あと、私が見た中国ネット上の写真に同じものが写されていたから墓と決めました。大満足で後を去りました。学校を出て、目の前にある商店のおじいちゃんに聞きました。「あっち(北側)の山の上に子龍廟があると聞いたんですが、知ってますか」するとおじいちゃん、自信満々で「あっちに子龍廟がある!」と答えてくれました。まだ作りかけで2ヶ月どうのこうのとか言ってたんですが、遠くないって言ってたし、おじいちゃんの言葉がよく解らなかったのでお礼だけ言って北を目指しました。少し歩いて地元民に聞きましたが、誰も知りません。さらに、通りかかった男の子が普通語で「子龍廟は静恵山だぞ。俺たちも行くから着いて来い」なんて言っていましたが、お礼だけ言って先へ進みました。また少し歩いて聞いてみると「子龍廟なんてあちいにはない。あっちにあるのはwangjunlouだ」と。「wangjunlou・・・wang jun lou・・・wang、jun、、、望、軍、楼?お、望軍楼だ!趙雲が軍を眺めたところじゃない!?」ということで、士気高々と進軍しました。左側の山からは爆竹の音がひきりなしに響いてきます。たくさんの農民が曲がっていく小道を見ると、その上に手書きで書かれた小さな看板がかけられていました。←望軍楼周囲にはたくさんの菜の花が咲いています。反対側から来た人にも場所がわかるように、反対側にも看板がありました。→望軍楼 ではなく ←望軍楼戻っちゃうよ。そこから、のどかーな田舎道をずっとずっと歩いていきました。途中、傾斜がきつくなり、太陽も出てきたのですごくきつかったです。山の上からはイベントが行われているのか、スピーカーを通して甲高い声が聞こえてきています。おじいちゃん、おばちゃん達が暑い中、元気に山を登っていきます。頂上には廟が2つあり、手前のものは確か観音を祭ってたと思います。趙雲はその後ろの廟に祭られていました。どちらもたくさんの香があげられていました。趙雲廟の向かいには劇台があり、川劇をやっていました。川劇を見に来ている地元の人たちは楽しそうにそれを鑑賞していました。お菓子やお茶をつまんでいる人、草むらに寝転がって昼ねをしてる人、奥さんに「帰るよ!!!」と叩き起されてた人などなど・・・地元の人の生活を垣間見ることができて、すごく良かったです。清明節、天気のいい日に外に出て、お茶飲みながら川劇を見て。その後は山を下り、崇州で宿をとりました。明日は崇州の道明鎮にあると言われる孔明読書台へ出陣!