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カテゴリ:未来に向って
予讃線を降り立ち、母校を訪問。
13年前の講演以来である。 校門の傍の松(かいずかいぶき)の翠は変わりなく色濃く鮮やか、 黒味がかったでこぼこの幹に年輪の重さを感じる。 母校は、2年後百周年を迎える。 その歴史を伝える<かいずかいぶき>である。 3月も半ばの春というに、気まぐれな空は時折 雪を降らす。 凍りつきそうに冷たい空気の中、やや震えながら校内を回る。 出会う生徒達は,明るく純真な面持ち。 普段接している神奈川の高校生より、心なしか幼い雰囲気を感じる。 折しも昼休み頃。全校生徒の、といっても3年生は既に卒業しているから、 1・2年生が掃除にいそしんでいる。 洗面所では、先生と生徒が一緒になって磨いている。 そうそう、これでなくちゃあ。私は意を強くした。 卓球練習場を覗いて驚く。 隣接する食堂でも、校庭にいたっても、である。 毎日ですか? 私の問いかけに校長先生は噛締めるように「まいにち!」と。 嫌がるでもなく、後輩達は明るく、 掃除を楽しんでいるようでさえあった。 私はイエローハットの社長さんの話を思い出す。 会社を立て直すために、 全社を上げてトイレ掃除に取り組んだ社長の話である。 およそ経営とは関係ないようではあるが、 その行為が社員の意識改革につながり、経営の建て直しに成功した。 心がすさむから、と私はトイレをきれいにするよう再三言い続けている。 きれいなところを汚す者は少ないが、 きたないと余計に汚してしまうものである。 見える処だけホースで水を流して掃除をしたように見せかける そんなふとどき者もいる。何とも情けない話である。 何のために掃除をするのか、させるのか。 昨今は、子供にトイレ掃除をさせると文句をいう親もいるそうだ。 掃除と勉強とは一見関係ないようだけど、実は大変関係深いものである。 イエローハットの社長さんは早くにそれに気付いた。 勉強だけが能ではないのだ。 家庭でも、学校でも、勿論 社会でも。 やがて、教室の窓越しに生徒達のシルエットが見えた。 校内は静寂に包まれている。 午後の授業が開始されたようであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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